学部・学科紹介-工学部-

学部・学科紹介-工学部-

学部・学科紹介

ここでは京大の学部・学科を学生視点から紹介しています。
京都大学にはどのような学部・学科があるのでしょうか。
これを読んで、学部・学科を決める手助けとしてください。

工学部

工学部地球工学科

ペンネーム:レッグ・ローリー

こんな人におススメ!

  • ・エネルギーの枯渇や環境汚染など、地球での人類の持続可能な発展を危ぶませる社会問題に関心がある人
  • ・地上のみならず海洋・地下も含めた生活空間において、環境に配慮しながらも人類の生活を豊かにする開発・保全に興味がある人
  • ・さまざまな学問に興味がある人

何を学ぶところ?

 地球工学科は工学部の中でも特に何を学ぶかイメージしにくいかもしれません。名前の通り、地球工学(地球空間の開発・保全から人類の持続可能な発展について工学的に追求する学問)を学ぶ学科ですが、京大では「インフラストラクチャーの整備や防災を扱う土木工学」、「資源・エネルギーの確保と利用を扱う資源工学」、「人間・自然環境の均衡を維持する環境工学」の三つに重点を置いています。学問範囲が広いため、具体的に一文でまとめることは難しいですが、例えば土木では橋や道路などの構造物の素材や構造、資源ではエネルギー資源の分布調査、環境では人の生活が環境に与える影響とその改善策などについて学びます。
 1回生や2回生では数学や地球科学をはじめとした基礎学問を学び、地球工学の概要と基礎知識を習得します。3回生に上がる際には土木・資源・環境の三つのコースに分かれ、専門的な内容を学んでいきます。土木では計画・構造・水工学・地盤の4領域の専門知識を習得します。4回生では研究室に配属され、今まで学んだことを活かして研究室ごとに特色ある研究を行います。

志望したきっかけ

 私が高校生の頃、IPCC第五次報告書が公表されました。その中では、気候変動が進行し、その主な原因が人間の活動であることが確実視されていました。その結果、温室効果ガスなどに関する環境改善に向けた社会的な動きがありました。私はそれを見て地球空間の有限性を初めて認識し、その有限性を考慮していない社会が現在構築されているのではないかと漠然と感じました。そこで入学前は、その漠然と感じている問題が具体的にはどんなものであり、どう解決すべきなのかを考えたくて地球工学科を志望しました。

わたしと工学部地球工学科

 工学というと物理学的なイメージがありますが、地球工学科では物理学にとどまらず、化学や経済学、心理学など多岐にわたる内容を学びます。そのおかげで、広い視野で物事を考えられるようになり、研究や日々のニュースについて考えるのに役立っています。また、インフラや防災といった社会基盤として重要な分野や、昨今叫ばれる社会問題に密接した分野について日々学べるのは非常にやりがいがあります。
 最後に、地球工学科は工学部の中でも最も自由な時間が多いです。これは一見嬉しいことのようですが、主体性を持たないと学問範囲が広いことがデメリットとなり、ただ知識を漠然と受け入れるだけの状況になってしまいます。それで、4年間何をしていたかわからないまま卒業した人も時々います。もしあなたが地球工学科を志望されるのであれば、現代の大きな社会問題に直結する広範な学問分野と自由な時間を活用して、自分自身の学問を存分に追求して楽しんでもらえたらと思います。

工学部建築学科

ペンネーム:やまぐ

こんな人におススメ!

  • ・考えることが好きな人(建築は土地の文化であったり地形であったり、時代の潮流であったり、快適な空間、構造、環境など様々な観点からアプローチができるので、論理も必要ですが、理系の中では思考もかなり問われます!
  • ・旅行が好きな人(構造系であっても環境系であっても計画系であっても良い建築を作るにはさまざまな建築や文化に触れることから始まります。そのため旅行というのは楽しいだけでなく、建築学科にとっては勉強ともなるため、先生からもよくお勧めされます!)
  • ・とことんな人(建築は1つのプロジェクトに注ぐ熱量が膨大です。よく何かに熱中できるひとが向いています!)
  • ・普段の暮らしに関わる何かをしたい人

何を学ぶところ?

 京大の建築学科は大きく分けて、3つに分かれます。1つ目は計画系です。1番よく想像つく建物の設計やデザインを行います。2つ目は構造系です。これは主に建物が倒壊しないように構造的に強い建物を計画、計算します。3つ目は環境系です。これは建築に関わる光や音、熱などの観点から住み心地や、環境負荷の少なさを追求していきます。

 1回生の頃はほとんどが一般教養という授業で京大全体で開講されている授業を受けます。2回生の頃から段々と建築にまつわる授業が増えていき、4回生で研究室配属になります!(このタイミングであらかた計画、構造、環境に分かれますが、院に行くタイミングで他の分野に転向する人もいます!)設計演習という自分で建築を考えて擬似的に作っていく授業がありますが、これは簡単な内容から順を追いながらいきなり1回生からスタートします。授業の内容としては、建築論や、設計論などの比較的人文的、哲学的なことから、構造計算などの数学的なところまで幅広く学べます!

 建築学科の大きな特徴としてはやはり製図室が挙げられると思います。建築学科の学生に常に24時間開放されており、作業をする場所ではありますが、みんなでお喋りをしたりゲームをしたりと、団らんの場となっており仲を深めることができます。課題の締め切り直前では夜遅くまで作業をする人で溢れ返ります。

志望したきっかけ

 私は直前まで阪大の情報学部と迷っていました。(共通テストが終わってから決めたレベル)最終的に自分を後押ししたきっかけは、理系の中でも少し人文チックなものを学びたかったことと、自分の仕事が暮らしにわかりやすく直結しそうなところと、親が子供の頃から何かを自分で考えて作るのが好きそうと言ってくれたことです。

わたしと工学部建築学科

 後輩に嘘をつくことはできないので正直にいうと、設計課題の終わりがない(どこまででも高めることができる)という点や、勉強や設計において周りの優秀さにしんどさを感じることは少なくはありません。しかし、終わった後の達成感というのはとてもあります!また、長い時間、苦楽を共にする友達とはとても仲良くなれます。いつのまにか、設計終わりや学期終わりに友達と飲んだり、フットサルを学科のみんなですることが恒例になっていました。その他にも様々な経験ができて、まだ3回生ですが、一生もんの経験は十分すぎるくらい得られたと思っています。真面目な話をすると、成長をとても感じられることが最近のやりがいです。先輩の作品や授業内容を見て、こんなんほんとにできるのかな、、と不安になりますが、1年後の自分は意外にもできています。また、建築という普段の生活にも直結する内容を学ぶので、その知識や経験は見る世界の解像度を上げてくれると思います。同じ景色を見ても入学前の自分より何倍も豊かな景色を見ることができています。

工学部物理工学科

ペンネーム:ちゃがし

こんな人におススメ!

物理工学科は工学を学びたいけど、工学で具体的に何を学びたいのか決まっていない人におすすめです。というのも、物理工学科は2回生の初めに学科の中で5つのコースに分かれ、それぞれ異なる分野について学びます。1回生の間に学びたい分野をしっかり吟味することができるので、まだ工学の中で学びたいことがきまっていない方におすすめです。

何を学ぶところ?

1回生の間は基礎的な数学・物理などを学びます。2回生から専門科目が始まり、コースごとに異なる専門科目を学びます。具体的には、材料力学・熱力学・流体力学などです。3回生になると学生実験が始まります。コースごとに異なる実験が行われ、機械システム学コースではライントレーサーを作るというユニークな実験があります。4回生になると研究室に配属され、卒業研究を進めることになります。

志望したきっかけ

かくいう私も、なんとなく工学に興味はあったものの工学の中で何をしたいのかが決まっていませんでした。そんな中、物理工学科は工学部の中でも幅広い分野を取り扱っていることを知り、大学に入ってから学びたいことを見つけようと思い、物理工学科を志望しました。

わたしと工学部物理工学科

工学部は男子ばっかりで実質男子校などと揶揄されますが、実際男子ばかりです。うちのクラスに至っては、女子は一人もいませんでした。しかし、学科全体で見ると、まったくいないというわけではなく、女子たちは少ない中でみんなで集まって仲良くしているのが見受けられるので、女子の方も友人関係は安心してもらって大丈夫です。

工学部電気電子工学科

ペンネーム:templer

こんな人におススメ!

  • ・様々な電気機器の中身に興味がある人
  • ・とにかく手を動かして学びたい人
  • ・電気に関連する幅広い分野を学びたい人

何を学ぶところ?

 電気電子工学科では現代社会の基本となっている科学技術を電気・電子・通信の3分野にわたって幅広く学習を行います。例えばリニアモーターカーを開発する上の重要な技術である超電導や現代の電気製品には欠かせない半導体、生活必需品である無線通信システムについてこの学科で学ぶことが出来ます。

 学部生の流れとしては1回生ではこれから専門科目を学んでいくための基盤になるような学習を進めていきます。それと同時に研究室訪問を行う授業もあり「電気電子工学科」とは何たるかを身近に体験できる機会があります。2回生前期からは専門科目の授業が増え始めます。その中で電気電子に関する知識を深めていくことが出来ます。また同時に学科の実験が始まります。授業で学んだ知識を実際に手を動かすことで体感し学習していく機会が増えていきます。

 電気電子工学科は他の多くの学科と違ってコース配属が無いので3回生の終わりまで好きな分野を選んで学習することができるので自分が興味ある分野は一体どれなのかじっくり選ぶことが出来ます。4回生になると研究室配属があり実際に1つの狭い分野で深く学習・研究をしていくことになります。

志望したきっかけ

 子供のころから電気機器が好きで漠然とそういった分野を学ぶようになるのだろうなと考えていました。なので、深く考えることもなく電気機器に強く関係がありそうな情報学科か電気電子工学科を志望しようと考えました。ですが情報学科に合格するにはあまりにも学力が足りないことが目に見えていたので電気電子工学科を志望することに決めました。

わたしと工学部電気電子工学科

 正直電気電子工学科はタフな学科です。授業内容は電磁気学をはじめとした少しとっつきにくいようなものも多いし、実験も2回生前期から始まるので他の学部学科と比べて忙しくなる時期が早いです。私自身、高校時代特に物理が得意ではなく数IIIにはかなり苦労した人間なので学科の勉強にも苦労はしました。しかしこの学科ではこの苦労を上回るほど多くの幅広く興味深いことを学べます。そして身の回りのものについて学ぶことが多いので日常生活の中で自分は深く電気電子について知っているというある種の優越感を得ることもできます。また「半導体ってよく聞くけどどういう素子なの?」とか「LEDってなんで光っているの?」とか日常で生まれる知的好奇心が満たされます。ぜひ電気電子工学科に入って「面白いこと」をたくさん学びましょう。

工学部情報学科

ペンネーム:しめさば

こんな人におススメ!

  • ・AIや深層学習に興味がある方!
  • ・幅広い分野に挑戦したい方!
  • ・アプリやゲームの開発が好きな方!

何を学ぶところ?

 現在、AIや深層学習は非常に注目されており、多くの人々が一度は触れたことがあるでしょう。これらの技術は日常生活の一部となりつつあります。そんなAIや深層学習の仕組みや原理を理解し、自分自身で創造できる場があれば理想的ですよね?
あるのですよ、これが!情報学科という場所です!情報学科の強みは、プログラミング技術とそれを活かした社会貢献の仕組みを学べることです。現代のほとんどのシステムにはプログラミングが関わっており、それを学ぶことができるのは非常に魅力的ではないでしょうか?また、そういった考えの方が多く集まるため、皆切磋琢磨し合い、アプリだったり、起業したり、、、などなどパソコン一台あれば文字通りなんでもできる環境が整うのです。

カリキュラムの流れ

1年生: 一般教養とプログラミングの基礎を学びます。

2年生: 専門分野に分かれ、深い知識を身につけます。

3年生: 実験や実践的な学習が本格化します。

4年生: 研究室での活動や大学院進学、就職準備を行います。

・計算機科学コース
 計算機科学コースでは、情報とは何かを究明することを目標に、その処理・伝達・蓄積に関して学習・研究を行います!とりわけ、実際の機械に対してのプログラミングや、その根幹とも言えるCPUの作成も行います。人気な授業としては、とある人気ゲームのキャラをゴールまで辿り着かせるAIの開発を行うもの、などがあります!

・数理工学コース
 数理工学コースは,シミュレーションや制御などの様々な問題を解決するために必要になる数学と物理を主に学ぶコースです!選択必修には数学・物理の演習やプログラミングの演習,実際に微分方程式やニューラルネットワークを数値シミュレーションする実験科目などがあります。(必修はありません。) 理学部に近い印象がありますが,数学・物理の礎があればどんな問題にも立ち向かえることから,カリキュラムには自由度が大きいことが特徴です。(友人談)

志望したきっかけ

 元々、自分自身AIとゲームに対してすごく興味があり、漠然と情報学科に入ったのがきっかけでした。しかし、いざ蓋を開けてみると、プログラミングによる創作、そして探究と解明がこれほどまでに面白いものとは思いもしませんでした!実際、この学科に入ったおかげでメディアアートだったり、大企業の方と関わったりと…現社会を支えている部分なだけあって幅広い方々と関わることもできました!きっかけは些細なものでいいのです。入ってみると楽しくなりますから。

わたしと工学部情報学科

 上記にも記したのですが、その気になればどの分野にも関わりに行けることが最大の魅力だと思います。言い換えるならば、「なんでもできる」。自分は1回生の頃から研究室だったりインターンだったりに行ったのですが、これは他の学部学科ではかなり難しいことです。AIについても同様で、本当の意味での最先端を感じることができます!

 また、プログラミングが目の前で動いている、というのは何にも置き換えがたい嬉しさがあります。ゲームだったりアプリだったり、制作物の挙動を見るというのは快感です。この学科に入ることが今だと少し難しいかもしれませんが、それ以上のリターンがあるので、受験生の方々はぜひ頑張ってください!

工学部理工化学科

ペンネーム:親子丼

こんな人におススメ!

  • ・化学や実験が好きな人
  • ・化学に関連した何かがやりたい人
  • ・研究を頑張りたい人

何を学ぶところ?

 化学を学ぶところです。ただ、化学といってもいわゆる化学物質の合成・解析や物理や生物などとの融合分野、化学プラントの設計など内容は幅広いです。少しでも化学が絡んでいることは理工化学科の研究テーマになり得るといっても過言ではないと思います。このように化学は複合的な学問なので、学ぶことも多岐に渡ります。

 1回生では化学、数学、物理学の基礎的な内容を学びつつ言語や人文系科目などの教養科目にも取り組みます。2回生からは本格的に専門科目の授業が始まり、化学の授業が増えていきます。2回生後期にはコース配属があり、先端化学、創成化学、化学プロセス工学の3つのコースに分かれてより専門性の高い内容を学びます。3回生では学生実験があり、実験操作やレポート作成についても学びます。4回生で研究室に配属され、卒業研究に励むというのが大学生活の流れです。

志望したきっかけ

 中学生くらいから現代社会の課題の一つであるエネルギー問題に漠然と危機感を持っており、その解決に携わりたいと考えていました。高校1年生の時に行った他大学のオープンキャンパスで「ものづくりで人の役に立つ」ということに憧れて工学部を考えるようになりました。一方で化学の勉強が楽しく、化学系の学科に進むことも考えて大学を調べたところ京都大学理工化学科でやっている研究が面白そうだったので志望しました。研究が盛んでたくさんの研究者を輩出しているというのも、京都大学を志望した理由です。

わたしと工学部工業化学科

 高校生まで実験の経験がほとんどなく、1回生前期は慣れない実験のレポートに毎週追われていた印象があります。後期は実験の授業はなかったものの理系科目だけでなく言語の宿題や人文系科目のレポートで忙しく、自分が何学部にいるかわからないくらいでした。2回生からは専門科目が増え、やっと理工化学科らしい大学生活が始まったという感じです。コースは先端化学コースを選び、有機化学、無機化学、物理化学など化学を様々な方面から学んでいます。3回生で学生実験があり、今は週3回午後に実験をしてレポートに取り組むという日々を送っています。レポートは大変ですが、あれこれ考え、講義で学んだことと繋げていくのはなんだかんだ言って楽しいです。(締め切りに対する焦燥感を除けば…)まだ研究室配属はされていないので研究について詳しいことは分かりませんが、自分の興味のある分野を見つけて研究に打ち込み、将来的にも研究職につきたいと考えています。

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