学部・学科紹介-工学部-

学部・学科紹介-工学部-

学部・学科紹介

ここでは京大の学部・学科を学生視点から紹介しています。
京都大学にはどのような学部・学科があるのでしょうか。
これを読んで、学部・学科を決める手助けとしてください。

工学部

工学部地球工学科

こんな人におススメ!

  • ・生活を支える基盤作りに関わりたい人
  • ・環境問題に関心がある人
  • ・新しいエネルギーに興味がある人

何を学ぶところ?

京都大学工学部地球工学科は、資源・エネルギーの確保や利用に関する技術・知識を学ぶ資源コース、生活を支えるインフラストラクチャーを扱う土木コース、循環型社会創造のための技術・知識を学ぶ環境コースの3つのコースによって構成されています。人々の生活に根ざした視点から、より良い生活を送るために必要なものを考える学科であると思います。地球工学科で扱う分野は幅広く、橋の設計や都市の計画、環境対策や新エネルギーの開発など人々がこれから生きていく上で必要不可欠なものを扱っています。また地球工学科では自分が専攻していく分野の専門科目だけでなく、そのほかにもさまざまなことを学んでいきます。そのため、自分の知らないことがたくさん出てきて戸惑うこともありますが、その分教養が深まり、人としての“深み”が養われます。
地球工学科ではコースごとに研究する内容が違ってくるのですが、コース配属されるまでの1、2回生ではすべてのコースの専門科目を学ぶことができます。それらを総合的に扱っていけることは本学科の大きな魅力であると思います。

志望したきっかけ

私が中学生の頃、東日本大震災が起きました。東京で過ごしていた僕は、何も罪もない人々が被害を受ける様子を見て、やりきれない気持ちでいました。その頃から防災に関わる仕事に就きたい、という気持ちを持ちました。そして、高校3年生のころには御嶽山の噴火が起こりました。志望学部を絞れていなかった僕は、中学生のころに思ったやりきれない気持ちを思い出し、そのころから防災研究所に進める京都大学の工学部地球工学科に行きたいと思うようになりました。

わたしと工学部地球工学科

上で述べた通り、地球工学科では人が生きていく上で必要不可欠なもの、たとえば道路や橋、エネルギー、そして地球環境などを取り扱います。耐震工学や防災リスクマネジメントなど、私が中学高校時代から携わりたいと思っていた「防災」に直結する研究もさまざまな方面から行なっています。このように人の生活を根本から支えることに関わる勉強をしていることに、やりがいを感じています。
 現在僕は地球工学科の3つのコースのうち、土木工学を扱う土木コースに所属しています。土木コースで現在は座学のほか、週に2回実験と週に1回大学の近くの鴨川で測量をしています。実験では、吉田キャンパスだけでなく防災研究所のある宇治キャンパスや桂キャンパスに行き、大規模な実験を見たり、行なったりしています。毎週新しい発見に満ちていて、とても充実した生活を過ごしています。こうした実験のどれも、僕たちの生活の基盤に関わるものなのでやりがいにも満ちています。
 まだ地球工学科に入って3年目の僕ですが、大学入学前から関わりたいと思っていた防災関係のことはもちろん、地球環境の話や新エネルギーの話など、さまざまなことを学ぶことができました。このような実際の生活に関わる勉強を多岐にわたってできる学部学科は他にはないのではないでしょうか? この地球工学科に入って良かったと胸を張って言えます。

工学部建築学科

こんな人におススメ!

・芸術が好きな人 ・長時間の作業ができる人 ・細かい作業が好きな人

何を学ぶところ?

建築学科は分野としては大きく3つに分かれます。みなさんが建築、ときいて一番に想像されるであろうデザイン設計などを行うのが計画、建築の強度などを研究するのが構造、建築の周りの設備・景観などを考えたりするのを環境とした3つです。3回生になると専門の講義がコースごとに分かれ始め、本格的に区別されるのは4回生の研究室配属後になります。計画、構造、環境のどの分野についても共通なのは緻密な作業をしなければならないことです。例えば計画の製図は締め切り前になると、夜遅くまで作業をする学生も少なくなく、寝る間も惜しんで取り組んでいます。他の学部学科とのおおきな違いは同回生、または先輩後輩とのつながりがとても深いところだと思います。学年を超えて課題のお手伝いをしたりするのもこの建築学科ならではのものではないかと思われます。1回生はおもに計画でやる模型や図面の基礎を学び、2回生ではそれに加えて構造力学や環境工学などのその他2分野の勉強も始まっていきます。3回生以降はさきほども述べたようにそれぞれ興味のある分野を専攻していく形になっていきます。

志望したきっかけ

僕は理系を志望してはいたのですが、研究などには全く興味がなく進路をどうすればいいか悩んでいた頃に自分の好きなことと進む分野をリンクさせられたらいいな、と思ったので絵をかくこと、プラモデルを作ることが好きだったことを思い返して建築学科ならそれをいかせるのではないか、という思いに至りこの学科を目指しました。

わたしと工学部建築学科

建築学科に入学して1年が経ちますが、入って良かったと思うことは自分の好きなことを無制限にできることです。特に模型製作は今までの勉強とは違って答えがなく、どこまで作品を高めていくかが問われるものです。僕にとっては毎日が刺激あるものです。それに加えて学科内の人たちも自分にはないものをもった人がたくさんいて、そんな人たちと仲良くなれるのでたくさんの新しいものを吸収できます。2月頃には4回生の卒業設計のお手伝いをしに桂キャンパスへ2週間ほど通うのですが、経験豊富な先輩の下で教えてもらいながら模型をくみ上げる経験は今後のモチベーションにもなりますし、自分の知らなかった技術を習得できる素晴らしいものでした。作業は長く地道なものなのでしんどいことも少なくないですが、その分達成感も大きくて僕は建築学科に入れてよかったと思っています。

工学部物理工学科

プロフィール:呼子笛 2回生 愛知県出身

こんな人におススメ!

  • ☆物理が好きな人
  • ☆機械の仕組みに興味がある人
  • ☆物を作ったり実験したりするのが好きな人

何を学ぶところ?

物理工学科は技術者を養成するところです。ひと言でいえば、様々なモノに物理学(特に力学)からアプローチすることを学びます。物理工学科の中には5つのコース(機械システム学コース・宇宙基礎工学コース・材料科学コース・エネルギー応用工学コース・原子核工学コース)があり、2回生に上がるときにいずれかのコースに配属されます。そのため、1回生のときは主に教養を学び、コース配属後、2・3回生のときにそれぞれの専門分野の知識を学ぶことになります。そして4回生に上がるときに研究室に配属され卒業研究を行うといった流れです。
いずれのコースでも、2回生以降に履修する専門科目では力学の4分野(機械力学・材料力学・熱力学・流体力学)の知識を主に身に着け、様々なモノに応用できるようにすることになります。物理が好きで、そこを出発点にモノを考えたり作ったりしていきたい人には、物理工学科は非常にお薦めです。

志望したきっかけ

小学校のころから機械の仕組みに興味があった自分は、まず機械を学ぶことのできる工学部に進みたいと考えていました。京都大学を志望校に選んだのは高校3年に上がった春です。関西に住みたいということと、TVで特集された研究室やオープンキャンパスでの模擬講義でなんとなく京都大学にあこがれていたことからでした。

わたしと工学部物理工学科

自分は現在、5つのコースのうち機械システム学コースに所属しています。2回生に上がってから専門科目が増えて内容も濃くなり、自分の好きなことをするために勉強するという実感が湧いています。2回生の専門科目は基本的には座学が中心ですが、高校ではあまりできないことも経験できます。材料力学の講義中、企業でエンジニアリングに携わる人の講演を聞いたり、機械製作実習という授業で実際に一から材料の切削加工を行い、簡単なエンジンのモデルを製作したりします。
専門科目にはかなり難しいものもありますが、自分の好きな機械という分野に大いに関る内容なので積極的に取り組んでいます。物理工学科の中には機械に限らず様々な分野への選択肢がありますが、機械をやりたくて物理工学科に入ったのはよかったと思っています。

工学部電気電子工学科

プロフィール:きぃ 新3回生 大阪府出身

こんな人におススメ!

  • ・電気回路に興味のある人
  • ・半導体に興味のある人
  • ・手を動かして実験をしたい人
  • ・プログラムを組むのが好きな人
  • ・将来研究職に勤めたい人

何を学ぶところ?

電気電子工学科(通称:電電)では、現代の社会生活の基盤として欠くことのできない科学技術である電気・電子工学を専門として学ぶ学科です。例えば、普段使っている携帯電話やパソコンには欠かすことのできない素子であるLSIなどがその技術の代表として挙げられています。電電ではそのような素子の基本的な物性からその応用に至るまで幅広い内容のものを学ぶことによって、将来様々な研究をする際の基礎を身に付けます。また、実験にかなりの重きを置いており、1回生の時点から基礎的な実験が始まります。2回生では電気電子基礎実験、3回生では電気電子工学実習と徐々に本格的な実験へとシフトしていきます。この実験では、電電の様々な分野の教授が指導してくださることもあり、より詳しい知識を得ることができます。
進路としては電気系・情報系・電力系など幅広い分野に進むことができます。研究室配属が4回生までないため、余裕をもって興味がわいた分野を選ぶことができます。

志望したきっかけ

昔からロボットの分野に興味があり、工学部物理工学科に進学するつもりでいました。ただ、工学部は第二志望まで希望が書けるためもし物理工学科がだめでも、情報系や電気系の勉強をすることができる電気電子工学科に入ることができればロボットのことを間接的にでも勉強できるだろうと思い、第二志望ではありますが志望しました。

わたしと工学部電気電子工学科

上回生になるにつれて理解しなければならない内容がどんどん増えていき、正直難しいなと感じています。その反面、実験でできることが増えていき、日常生活にて我々の身の回りにある電気製品の仕組みをより深くまで知ることができるので楽しいです。このように身の回りの出来事への興味関心が強くなることが電電に入って一番よかったと感じる瞬間です。
「将来的に」だけではなく「現在から」の知識を得られることで、サークルの活動であったり、日常生活であったりに生かすことのできるものを得ることができています。このような知識を得ることができるのは電電くらいのものではないかなと感じています。
他にも、電電は他の学科の基礎的な部分を多く学ぶので、もし院から違う学科のことをやりたいと思っても、電電で学んだ知識を存分に生かすことができます。

工学部情報学科

プロフィール:J.T.なごん 2回生 東京都出身

こんな人におススメ!

  • ☆コンピュータに興味ある人
  • ☆数学や物理が好きな人
  • ☆工学における高度な技術を手に入れたい人

何を学ぶところ?

10年前を思い出してみてください。今や誰もがスマートフォンを持っていますが、あの頃はほとんど誰も持っていなかったと思います。ここ10年で私たちの生活は劇的に便利になりました。これを支えたのは紛れもなく情報技術です。そう考えると、情報学・数理科学は21世紀において最も影響力のある分野といっても過言ではないでしょう。
さて、情報学科では2年次に数理工学コース・計算機科学コースの2つに分かれて講義を受けることとなります。
数理工学コースでは、高度な数学と物理学を基礎に、幅広く最先端の 数理科学の教育・研究を行っています。数学や物理の理論そのものだけではなく、それを実際の現象に応用し、PC上で実験をするということがしばしばあります。講義と実験の両方によって理解を深められるところが数理工学コースの醍醐味かと思います。
計算機科学コースでは、情報とは何かを究明することを目標に、その処理・伝達・蓄積に関して学習・研究を行います。漠然とプログラミングをするところというイメージで入学する人が多いようですが、実際には論理学からコンピュータの仕組みの設計まで、幅広く深い知識をつける授業が満載です。

志望したきっかけ

私自身はもともと金融の仕組みに興味があったので、中学生の頃までは経済学部に行くことを考えていました。しかし、自分の得意科目が数学や物理・化学であったこと、そして何よりも現代の金融が高度な数理科学や情報通信技術によって支えられていることを知って、高1の秋ごろに京大の情報学科を志望することにしました。

わたしと工学部情報学科

私は数理工学コースに在籍していますが、その授業内容は多岐に渡ります。数学や物理はもちろん、情報学や統計学の授業もありますし、実験で使うプログラミングの知識や技能も習得できます。幅広い知識をつけることで将来の選択肢が広がることは情報学科の魅力かと思います。教授の方々が数理工学コースのことを就職に強い理学部と言ったりするくらいです。実際、私自身もデータマイニング(膨大なデータに統計処理をかけて、データの相関を見出す技術)や、機械学習(人間が自然に行っている学習能力と同様の機能をコンピュータで実現しようとする技術)といった分野にも興味を抱きつつあって、逆に進路に迷ってしまうくらいです。笑
情報学科で学んでいて最もやりがいを感じる瞬間は、高校で学んできた数学・物理が大学の授業でさらに磨き上げられ、それが演習や実験を通じて形になるときです。受験生の皆さんはいまひょっとしたら苦戦されているかもしれませんが、その勉強は情報学科で必ず活かされます。頑張ってください!

工学部工業化学科

プロフィール:はる 3回生

こんな人におススメ!

  • ☆化学が好きな人
  • ☆分子の構造やしくみに興味のある人
  • ☆良い研究環境で研究したい人

何を学ぶところ?

工業化学科で学ぶことができることは、工業化学の名称通り工学系の分野から、生体系に至るまで多岐に渡っています。そうしたたくさんの分野から医薬品、繊維製品、プラスチック、肥料といった化学製品などをつくることができます。しかしそれら化学製品を生産するためには、原料や完成品の性質、価格、安全性、設計した装置のメカニズム、環境や資源への配慮など、さまざまな要素を考えなければなりません。
これらの要素を考えるために工業化学科では、化学はもちろん、基礎的な物理学、数学、生物学を学んでいくことになります。なぜ専攻外のものまで勉強しないといけないのかと思う人もいると思いますが、実際に製品を扱うには様々なことを考慮し、多角的な視野をもたないといけないからです。他の分野の知識までも自分のものにしてこそ、よりよいものをつくれるということです。
1、2回生では有機化学、物理化学、無機化学を中心に化学の基礎を学びます。2回生の後期にコース配属があり、化学工学、創成化学、化学プロセス工学の3つのコースに分かれ専門的な勉強をします。その後4回生で研究室に配属され卒業研究に励むことになります。

志望したきっかけ

わたしは高1の秋ごろから一応京大に行きたいと思っていたのですが、そのときは金融関係に興味があったので経済学部でした。しかし、自分の進路の選択肢をせばめないようにと思って理系に進み、化学を勉強するにつれて、だんだんと志望が変わっていきました。
わたしがこの学科を志望したきっかけは、具体的な将来のことは決まっていなかったのですが、とりあえず化学系のことがしたい、また欲をいえばある製品を開発できたらいいなと思って、数ある工学部の学科のなかからこの学科を選びました。受験生のみなさんは、なにかその学部に入りたいと思う自分なりの理由を見つけて勉強をがんばってください。

わたしと工学部工業化学科

大学に合格し、これからたくさん化学のことを勉強していくのだなと思っていましたが、先に述べたように他の分野の勉強も多くしていきます。なので、正直に言うと1回生のときはもっと化学のことが勉強したいと思っていました。
1回生の勉強に関しては、わりと高校までにやったことをより深く勉強するといった感じです。
ちなみに僕は「創成化学」コースに在籍しています。工業化学科の中で2番目に人が多いコースです。2回生の後期までは高分子の入門といった創成化学よりの授業をしながらも、他コースの知識も少しだけ学ぶという感じで、3回生からは、高分子化学などについてより深く勉強していっています。基本的にはコースの勉強が深くなっていくのは、3回生からだと思います。それまでに多くの知識を身につけていればコース専門の授業をより楽しく感じることができるかもしれません。現在自分の進みたい分野や将来については具体的に見えていませんが、これから化学についてより深く勉強していくことにより、見えてくるものだと信じて勉強しています。そのうえで将来なにか画期的なものをつくりだせるようなことができればなと思います。

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