合格体験記

合格体験記

2021年度合格者の体験記

総合人間学部

総合人間学部:理系

ペンネーム:とまと

これを見ているということは、あなたは少なからず京都大学を志望しているのだと思いますが、あなたの志望理由は何ですか?「特に明確な理由はないけれど、とりあえずレベルの高い大学に入っておきたいから」そう思ったあなた、私と同じです(笑)

私は高校1年生くらいの時から、進路を学校や塾で聞かれることが増え、上記のような理由で京都大学を志望し、科学が好きだからと言う理由で理学部を志望していました。

すごくいい加減な決め方ですが、初めはそんなもんでいいのでは、と思います。やりたいことが決まっている方はそれに適した進路に進めばいいでしょう。しかしそれ以外の方はやりたいことを考えたり、探したりするよりも、とりあえずレベルの高い大学を目指して勉強するほうが、いい結果が待ち受けていると思います。そして進路を仮決めして、そこに進んでいると、進む前には知らなかった情報が入ってきたりして、また新たな道が見えてきたりするものです。私は総合人間学部という新たな道が見えて、今はそちらに進んでいます。

次に皆さん、勉強法を勉強しましたか?これ、結構大事です。これを勉強したか否かでは同じ時間勉強しても、雲泥の差が生まれます。私は本やYouTube、ブログなどで勉強していました。皆さんもこれらから学んでいただければいいのですが、私からも1点だけ大事ではないのかなと思っていることを述べさせていただきます。

全ての教科でインプット中心の勉強ではなく、アウトプット中心の勉強を心がけた方がよいということです。例えば、参考書とはとっととおさらばし、問題集中心の勉強を心がけた方がよいと思います。勉強しているわりに結果があまりでない人はインプット中心になっていることが多い気がします。何を隠そう、私も初めはそうでした(笑)

もう一点。皆さん、最後まであきらめないでください!2020年度の入試は初日に行われた数学がかなり難しく、私は全く自分の思うように解くことができず、はっきり言って初日で落ちたことを確信し、落ち込んでいました。しかし、ホテルの部屋に置かれていた、そのホテルの社長が書いた本で180度考えが変わりました。その本にはピンチをチャンスに変えてホテル事業を成功させた話やその秘訣などがかかれた、社長には失礼ですが、ありきたりな自己啓発ものだったのですが、この時の私にはささりました。「こんなに難しかったのだから、みんなもできてないに違いない。つまりこれはピンチなのではなく、数学で差をつけられずにすんだチャンスなんや」と切り替えることができ、翌日自分の力を出し切り、見事合格することができました。皆さんもセンター試験、本試と受ける中で自分の思うように解けない教科がきっと出てくると思います。しかし、切り替えて最後まであきらめないでください!

最後に一言。皆さん、無理のしすぎはよくないと思います。皆さん何のために勉強しているんですか?自分の人生を豊かにするためですよね?じゃあ現在の人生も豊かにしなくてはいけないと私は思います。自分のマックスパワーの8割くらいの力で毎日コツコツと勉強し、残り2割で好きなことをするのがストレスもかからず、そして結果的に一番勉強でき、精神的に豊かな生活をおくれると私は思っています。

私も京都大学で夢に向かって頑張っています。お互い、コツコツマイペースに頑張りましょう!

法学部

法学部

ペンネーム:杏仁豆腐

京大生に出会えてよかった。これが京都大学に入学して半年立った今の感想です。コロナ禍の現在特に一回生は不自由を強いられることが多々ありますが、その中でも私はこんな風に思いながら京大ライフを満喫しています。

私が京都大学を志望したのは高校2年生の夏でした。私は法学部志望で、その上で色々な大学を検討し、最終的に京都大学を志望することにしました。その理由は単純です。レベルが高いから。あと北から出て関西に行きたかったから。そんな理由でいいのか?いいんです。正直志望理由なんて後からついてくればいいんです。行きたいと思ったら志望する。全力で勉強する。それだけでいいんです。

私はいわゆる数社強、英国弱型の人間でした。特に数強の人は分かると思いますが、人は得意なものばかりをやりたがります。しかし私は苦手科目の克服という地獄のような選択をしました。京都大学を志望するくらいだから自分は相当頭が良い、と一度でも思ったことはありませんか?私はめちゃくちゃ思ってました。そんな中で基礎の基礎(中学レベル)を勉強し直すのはかなり抵抗がありました。しかし私の場合結果的にそれが吉と出ました(後述)。何故英国に集中することにしたのか。それはあまりにもできなかったからです笑。正確に言うと、成績は取れていました。でも大体勘で当たっていたんです。これたぶん本番ぼこぼこにされるなあ、と思い英国に力を入れることにしました。現代文は毎日要約をするようにしました。英語は前述の通り中学英語からやり直しました。しかしいくら得意とはいえ数社を放っておくわけにもいかないので、英国に疲れたら触れるようにしていました。数学は過去問や類問(二次前はチャートなど)、日本史は基本的に教科書を読んでました。

いざ受験本番、まさかの数学超難化。数強のはずの私もその波にあっけなく流されてしまいました。正直受験終了直後は完全に落ちたと思っていました。しかしいざ蓋を開けたら合格。後の成績開示で分かりましたが、苦手科目の2つの貢献による合格でした。

受験生の皆さんへのアドバイスは、前述の通り苦手科目を克服することです。私がいい例になったと思います。苦手科目を克服すれば絶対に合格できる!といった断言は不可能ですが、確実にプラスになるとは言えます。そしてもう1つ、休む時は休むこと。ある程度はちゃんと勉強時間を確保しないとダメなのは当然のことです。しかし休めない受験生は危険です。今年はコロナのせいもあり、受験生が特に辛い年です。どの程度を休憩と考えるかは個人の自由ですが、しっかり休憩すること、そしてその休憩を自分にとってプラスだととらえること。これがとても大事です。

京大生は面白いです。自分とは生きてきた世界が全く違う人もいれば、めちゃめちゃに気が合う人もいる。皆さんも京大に入学すれば、そんな出会いが沢山待っています。そんな日を夢見て、最後まで走りぬいてください。

経済学部

経済学部:文系

ペンネーム:レオ

京都⼤学を志望し始めたのは⾼校2年⽣の時でした。当時具体的な受験事情をよく知らなかった私は、とにかく関⻄出⾝だったので、京都⼤学に強い憧れを持っていました。また京都という⼟地柄にも強い憧れを持っていました。⽇本の伝統が詰まっていて、上品ではんなりとした京都の雰囲気は、⼤阪出⾝の私にとって、とにかく羨望の的でした。

受験勉強の仕⽅についてですが、これに関しては私の持論ですが、近道は無いと思います。これさえ出来れば合格だ、といったものはなく、すべての教科に関して、教科書や参考書の知識を完璧に頭に叩き⼊れ、京⼤模試や過去問でひたすら京⼤⼊試の練習をする、ということが、当然でシンプルながら⼀番重要だと思います。⼊試で出されるテストの問題⾃体の難易度が⾮常に⾼く、さらには競争相⼿となる周りの受験者も、全国から集まってきた秀才であるため、少しのミスや⽢さが命取りになると思います。だからこそ、すべての教科において、地道で絶え間ない努⼒が必須だと思います。受験期の印象的なエピソードは、実はあまり無いのですが、強いていうなら⽩髪が結構⽣えたことでした。その分勉強をしたからだと思いますが、受験終わって⼤学に⼊れば、元通りになるので、受験⽣の皆さんは勉強しすぎて⽩髪が⽣えても⼼配しないでください。

最後に受験⽣の皆さんへのメッセージですが、とにかく受験のその⽇まで諦めないでください。受験制度が変わったり、コロナ禍の中で、とてもしんどい思いをされていると思いますが、報われるためにはとにかく努⼒が必要ですので、最後まで頑張ってください。また、「他の⼈に絶対負けないぞ!」という気持ちも強く持ってください。気持ちから他⼈に負けたら、勝てる試合も勝てなくなる可能性があります。京都⼤学のキャンパスでお会いできることを楽しみにしています。⼼より応援しています。

経済学部:理系

2018年度(平成30年度)入学者の合格体験記です。

ペンネーム:ノヒ

京大を志望した時期は、高2の冬頃です。当時は、毎日部活の野球に打ち込んでいて、大学のことなんて全く考えておらず、なんとなく卒業してなんとなく就職しようかなって思っていました。大学に行きたいと思い始めたのは、ひょんなことから経済と経営を学んでみたいと思ったからです。そこで経済と経営を一緒に学べる大学を探し始めたのですが、調べていくうちに、経済学部が文系であるという衝撃的な事実を初めて知りました。根っからの理系の僕はショックを受けましたが、そんな時、京大を見つけました。経済学部経済経営学科+理系受験!希望を見つけました。それから“自由の学風“にもなんとなく憧れがありました。そうして京都大学経済学部を受験することに決めました。もちろん京大に入ることが簡単なことではないことくらい僕にもわかっていました。周りには当然馬鹿にされました。

 こうして僕の受験生活が始まるのですが、決して楽なものではありませんでした。これまで高校の授業をまともに受けたことがなかったので文字通りゼロからのスタートです。幸い数学は好きだったので、これまで自分で多少の学習をしていましたが、数学以外に関しては無知同然だったので、まずはそれぞれの科目の勉強法を調べて、おすすめの参考書に片っ端から取り組んでいきました。その後は、過去問を取り掛かりました。僕の場合、実力ついてから過去問に取り掛かろうと思ったらいつまでたっても解けないので、ここは割り切って早めに始めました。習うより慣れよ、です。

受験期の印象的なエピソードとしては、センター直前、覚えたことを忘れるのがいやでテレビを一切見ないようにしていました。音楽も歌は聞かず、聞いていたのは英語のリスニング音声とピアニスト辻井伸行さんのピアノだけです。中学生の時は受験前ですら一日三時間以上テレビ視聴が欠かせなかったので、人間って目標のためならこんなに頑張れるのだなと自分でも驚きました。

最後になりますが、受験生のみなさんに伝えたいこととしては、まず、睡眠はしっかりとってください。一時期僕は一日4時間半の睡眠で過ごしていましたが、一か月ほどしたころ、得意だったはずの数学が全然できなくなったことに気づいて恐ろしくなりました。それからはちゃんと寝るようにしました。睡眠は思ったより大切です。僕もそうでしたが、たくさん寝るのが不安だという人は昼寝をすることをおすすめします。昼食後の10分昼寝するだけでもだいぶ変わります。ちなみに僕は、受験前は毎日1時間の昼寝をしていました。なかなかいいですよ。あとひとつ、どうかみなさん自信をもってください。知識ゼロの僕でも、独学で、一年で合格することができました。みなさんにできないはずはないです。最後は気持ちです。見かけでもいいんです。だれよりも強い気持ちさえもっていれば何とかなります。僕は何とかなりました。自分を信じてください。

京都大学でお待ちしております。

理学部

理学部

●京⼤を志望した理由とその時期
私が京都⼤学を志望し始めたのは⾼3の5⽉ごろでした。⼀⼈暮らしができることとレベルが⾼い⼤学であるという点から京都⼤学を志望しました。⼩学⽣の頃から理科に興味を持っていたので理学部を選択しました。

●受験勉強の仕⽅
私は中⾼⼀貫の学校に通っていたため⽐較的早くから勉強を始めることができました。⾼校1年⽣の時に数学と英語、⾼校2年⽣の時に物理を塾で習い始めました。受験において 配点の⾼い科⽬を重点的に勉強することが⼤切だと感じました。国語や社会(共通テストで ⽤いる)などは配点が低いため⾼校3年⽣の共通テスト前に勉強しました。共通テストの地 理は中学受験の知識でも及第点くらいは取れるのでおすすめだと思います。⾼校⼀年⽣の 頃からまじめに勉強していたために⼊試を安⼼して迎えることができたのは良かった点だと思いました。

●受験期の強烈なエピソード
共通テストの前⽇に緊張しすぎてしまい眠れませんでした。おそらく2〜3時間睡眠で共通テス トの初⽇の試験を受けたが緊張しているため眠気がふっとんで⾃⼰最⾼得点が取れました。共通テスト初⽇が終わった後に⾃宅で即採点をして⾃⼰最⾼していることを確認できたため 2⽇⽬は緊張せずにリラックスして受験できました。それにもかかわらず 2⽇⽬の出来は満⾜のいくものではありませんでした。結局⼊試本番は緊張して眠気を感じないので緊張して眠れなくても⼼配いらないのではないかなと思いました。

●試験を終えての⼼境
2次試験を終えたあとはさすがに落ちないだろうと考えつつも落ちていたら浪⼈しないと いけないのか…と思ってしまい精神的にきつかったです。おそらくどんなに勉強のできる ⼈でも合格発表直前は落ちた時のことを考えてしまいキツくなると思いました。

●京⼤に⼊って良かったこと
中学⽣の頃から⼤学⼊学後も体育会でソフトテニスを続けようと考えていました。京都⼤学に⼊学したことで恵まれた練習環境で⽇々練習できていることがとても嬉しいです。また⾝近にとても頭のいい友⼈がいて勉強を教えてくれたり勉強について話してくれることは刺激があって良いです。

●受験⽣に⼀⾔
早い時期から勉強を始めておくことで受験を有利に進めることができると思います。あと は気分転換にスポーツをしたり美味しい⾷べ物を⾷べに⾏くのも良いと思います(私は⾼ 3 の時はバドミントンを友⼈とすることでストレスを発散していました)。睡眠時間を7時間くらいは取ったほうがいいと思います(個⼈差はあると思います)。後悔しないように頑張 ってください。

医学部

医学部:人間健康科学科

2018年度(平成30年度)入学者の合格体験記です。

ペンネーム:なおすけ

京大を志望した理由とその時期
私が京都大学を第一志望にしたのは、少し遅めで高2の冬から高3の春にかけてでした。きっかけは先生から勧められたことです。それ以前は何度か言われていたものの、ほとんど京大は考えていませんでした。それには二つ理由があります。一つ目は、家を出る気がなく、地元の名大に行くつもりだったからです。地元だったのでオープンキャンパスに足を運びやすく、情報も入ってきやすかったため、わざわざ遠くに行かなくても名大なら十分自分の求める勉強ができそうだと思っていました。二つ目は、遥かな高みだと思っていたのであまりちゃんと調べもせずに、行きたい学部がないと思っていたからです。今これを読んでいる皆さんなら知っているかな、と思いますが、当時の私はこの「人間健康科学科」という名前を見ても何をするところかわかりませんでした。さて、そんな私がこんな時期に志望校を変えた、さらに言えば上げた理由は、単純なものでした。かっこいいからです。すみません、冗談です。これも理由の一つではありますが、私が一番魅力的に感じたのは、京大はほとんどの学部のキャンパスが繋がっているということです。他大学では、総合大学であっても保健学科は別になっていることが多いので、京大なら、より幅の広い出会いや学びができるかな、思ったからです。実際入学してからそんな出会いも多いので、正解だったかな、と思っています。

受験勉強の仕方
次は勉強の仕方について書こうかな、と思います。私はこれで少し失敗したので聞いてほしいです。すべての教科を使わなきゃいけない、という人は特に、満遍なく全教科に触れることが大事かな、と思います。私はそこそこ数学が得意(だと思ってた)ので、数学はまったくやらずに苦手な英語だったり地理だったりを優先して頑張っていた時期があったんですが、その時は数学ができなくなりました。全くわからないのではなくて、解法がぱっと出てこなくて速度がガタ落ち…、焦りました。焦るともっと解けなくなるんですよね。多分それは数学以外でも同じで、苦手科目を苦手じゃなくすることと同じくらい、得意科目の維持、向上は大事だと思います。同じ分量を触れる、というのは無理だし効率が悪いと思うので、一週間とか、ある程度のスパンで帳尻を合わせるのが続けやすくていいんじゃないでしょうか。

受験生に一言
最後になりますが、これから受験する人に言いたいことは、自分のペースを大事に、ということです。周りがピリピリし始める、または既にそうなっている人もいると思います。それで「よーし、頑張るぞ!」となれる人は大いに利用しちゃってください。周りと同じだろうが、それもまたマイペースです。ただ、そのせいで焦ってしまうなら、無視しましょう。無視は難しいかもしれませんが、受験期は自分の考えを最優先にする、くらいの自己中さがあっていいと思います。私は自分のことは自分が一番わかっている、というくらい調子に乗って自分のペースを保っていました。受験するのはあなた自身です。後悔の無いように、自分を信じて、時には周りを頼って、継続して頑張ってください。努力したあなたに、良い結果が訪れますように。

薬学部

薬学部

ペンネーム:夏の風物詩

私が京都大学を第一志望校として意識し始めたのは高1の終わりです。お世話になっていた先輩が京都大学に合格し、6年間部活に勤しみ勉強にも抜け目なく力を注いだ文武両道の姿に感銘を受けたからです。その時はまだ漠然としたもので目指すことが許されることなのかにすら疑問を抱いていました。高2の時に、成績上位のクラスに上がり同じ大学を志すクラスメイトが増えたこと、先生から京都大学を勧められたことで自分の意思が固まりました。親や先生から志望大学や学部の変更の提案を持ちかけられることもありましたが心が揺らぐことはありませんでした。私も後輩にかっこいい姿を示したいという気持ちが強く、昔感銘を受けた自分自身が勉強のモチベーションになっていました。

高3の6月末に部活を引退するまで、私は勉強に十分に取り組んでいるとは言えませんでした。そのことを重々自覚していたので引退後はすぐに切り替えて周りに追いつこうと必死でした。昔から家で勉強するよりも学校でのほうが集中できていたのですが、コロナの影響で学校に残れる時間が減りました。そこで朝は早く起きて、夜は家に着いてすぐお風呂に入ってから友達とZoom自学をしていました。疲れたなと思ってふと画面を見ると机に向かって集中している友達がいて、それに鼓舞され気を取り直し頑張れたことが何度もありました。Zoom自学のおかげで安定した勉強習慣がつき精神面での安定にもつながっていたと思います。

受験期印象に残っているのは、二次試験前日の友達の言葉です。やり残したことが実はたくさんある気がして怖い。焦って頭真っ白にならないかな。私含めてみんな明るく振舞いながら言葉の端々に何が起こるかわからない本番への不安が見え隠れしていました。そんな中ある友達と話していた時に、「あれだけやったんだから大丈夫。」と力強い言葉をもらいました。その言葉は、軽く励ますためのものではなくこれまで一緒に切磋琢磨してきた自分とその仲間への絶対的な自信から出てきたものだと感じました。それを聞いて今までの取り組みがよみがえってきて本番の試験が楽しみになってきたほど気持ちが前向きになりました。もしかしたらこの言葉がなければ私の合否は変わっていたかもしれません。

受験が近づくにつれて漠然とした不安を抱くことがあると思います。周りと比べるのではなく昨日の自分より成長できたかが大事です。敵は常に己の中にある。それを胸に一歩一歩励むことが合格への道につながっていきます。そして先生、友達、お母さん、お父さん。周りにはいつでもあなたに手を差し伸べてくれる人が必ずいます。くじけそうになった時無理に一人で抱え込まず相談してみてください。一方で、そういった支えてくれる人たちへの感謝も忘れず。何よりも健康に気を配って頑張ってください。では京都大学で出会えることを楽しみにしております。

工学部

工学部:地球工学科

京大を志望し始めた時期は、高校に入って初めての模試で、志望大学を書く欄があり、出身が京都で周りがみんなかいてたのもあって正直勢いで京大と書きました。その頃から京大を少しは意識していました。そして部活漬けの日々が終わった頃に真剣に大学について考えた時に、そのまま京大を受験しようと考えました。現役生の頃は入試本番で惨敗しましたが、浪人しても京大に対する憧れを残したままだったので、浪人してもう一度京大を受験しました。

勉強方法に関して言うと、現役生の頃は学校で配られる演習プリントをこなし、家では特に復習もせず自分のやりたい教科だけを勉強しているだけでした。しかし、予備校で浪人してからは一新させ、まず授業終わりにテキストの復習を必ず済ませてから、その日に自分のわからなかったことを参考書で確認したり演習で克服して、そして苦手科目を中心に演習を積むようにしていました。得意な理数系よりも苦手な文系に多く時間を当てることで、全体的な偏差値の底上げを図るようにしました。

受験期で印象に残った出来事は、浪人してから2回受けた京大冠模試です。夏の1回目の方は、浪人して現役生よりアドバンテージがあった分1年前より遥かに出来が良く、冊子掲載を目標としていたのですが、苦手な国語が足を引っ張ったのもあり、冊子の点数まで2点たりませんでした。自分の中でとても悔いが残ったので、秋の2回目に向けて頑張った結果、ギリギリではありましたが無事に冊子に名前がのることができて、とても嬉しかったのをおぼえています。

実際に試験を終えてみた感想としては、1年前よりかは確実に簡単になったように感じました。しかし、今までの自分の成績を踏まえると自分の出来は悪いなと感じていて、合格するかは正直わからないなと感じていました。1年前は出来なさすぎて直ぐに諦めモードにはいったぐらいでしたが、今年は受かって欲しいと願いつつ不安の日々を過しました。結果的に合格していたのは本当に良かったです。

最後になりましたが、京大を受験する皆さんには、受験まで何ヶ月かを勉強で埋め尽くすくらいで頑張ってもらいたいと思います。もちろん勉強すればするほど偏差値が上がるかも分からないし、合格するかも分かりません。ただ、合格した人達はほとんど全員努力を積み重ねた上で合格していて、サボってしまうような人が合格する未来などほとんどありません。皆さんも、一生懸命に勉強を積み重ねて、合格出来るよう頑張ってください!応援しています!

工学部:建築学科

2018年度(平成30年度)入学者の合格体験記です。

ペンネーム:侑次郎

  1. 京大を志望した理由
     私が京大を志望するに至った要因の中で最も影響力があったのは、高校一年生の夏に行った「夢ナビ」というイベントだったと思います。「夢ナビ」では、とてつもなく広い会場に全国の大学から各分野の先生が集まり、ご自身の研究内容を発表してくださるのですが、そこでやっていた京大の学校説明会がとにかく印象的だったのです。登壇された先生は、京大では自分が興味を持った分野に関して自由にガンガン研究できること、そしてそれがどれほど楽しいことかを本当に生き生きとおっしゃられていました。当時の私なんか特に興味のある分野などありませんでしたし、高校での勉強にも半ば飽きていた状態でしたが、この講演会を聞いて学問の面白さを再発見したような気持になり、「これは京大に行くしかないな」と思うようになりました。
  2. 受験勉強の仕方
     受験勉強と言えば過去問だと思うので、ここでは私の過去問活用法を紹介したいと思います。私は過去問一年分を試験時間と同じ時間で解き、そして解き終わったら各設問に予想で配点と採点基準を設けて、それをもとに採点して自分が何点取れているのかを把握するようにしていました。これは試験時間内に効率よく点を稼ぐ要領を掴むためであり、また採点する過程で問題への理解をより一層深めるためでもありました。採点基準を設けるには自分なりに問題の本質を理解してなければならず、それをもとに自分の答案を見返してみると足りなかった部分が見えてくるので復習のやり方としておすすめです。
  3. 受験期の印象的なエピソード
     受験期というには早すぎるかもしれませんが、高校二年生の冬休み明けの学年通信に寄せられた、国語の先生からのメッセージが最も心に残っています。その内容は国語の勉強の仕方についてだったのですが、その中で先生は次のことをおっしゃっていました。国語の力とは人生において必須であり、また、この上なく役立つものだということ、それなのにうちの学校の生徒は国語をないがしろにしすぎていること、それでもなお生徒たちには国語に本気で取り組みマスターするだけのバイタリティーが絶対にあると信じていること。先生は寄稿文の中で非常に熱心に語りかけてくれていました。その文章を読んで私は、私たち生徒は普段先生たちのことをさして意識せずに過ごしているのに、先生は普段から生徒たちのことを本当によく見ていて、気にかけていて、また信じてくださっているのだなあと感慨深い気持ちになりました。当時の私は国語が壊滅的で、勉強の仕方もわからず絶望していたのですが、この文章のおかげで、自分のことを信じてくださる先生のことを信じて、国語に本気で腰を据えて勉強することを決心できました。
  4. 受験生に一言
     私が受験生だった時の今頃は、自分の合否がたまらなく不安で、今までの努力が無駄になってしまうのではないかと焦っていました。これを読んでいる皆さんもそうかもしれません。しかし、たかが数歳上の人が何を言うかと思うかもしれませんが、これだけは伝えておきたいです。私は目の前にあることに全力で取り組む経験というのは、絶対今後の人生において自分の力となり財産となります。私自身、受験から既に一年半以上経っていますが、今なお当時の自分の努力に活かされているのを感じています。ですから皆さんも自分の努力に自信をもってやり切ってくれたらと思います。

工学部:物理工学科

● 京大を志望した理由とその時期
京大に中学生ぐらいから憧れていて、高1の時に進路を考えて京大の学部学科を調べると自分のしたいことができそうだと思ったから。

● 受験勉強の仕方
共通テスト対策について。理数は全くしなかった。文系科目はセンターの過去問提出が学校で課されていたものを毎週だした。苦手な国語はミスの分析と解決策考案に毎回取り組み、得意な英語はただ提出を続けて勘を鈍らせないようにした。地理は模試の過去問やセンターの過去問を冬休み前から毎日解き、ミスの分析と解き方の工夫(問題文に丸をつけて見落としをなくすなど)をした。また土日に友達と集まって過去問を毎週解き、本番の緊張感を作るよう意識した。
二次試験対策について。10月までは学校の定期テストと理科の問題集だけを頑張り、11月から12月末まで週に3つくらい理数を解き、1月の共通テスト前までは二次対策はせず、共通テスト明けから理数を1日交代で毎日解いた。国語は学校の授業でかなりできるようになっていて、英語は得意だったので、国英は週1で解いた。ただし共通テストと同じく土日に友達と集まって本番と同じ時間帯で解き、本番と同じ服装、同じ机の状態を作った。

● 受験期の印象的なエピソード
学校の昼休みにクラスの子たちとたくさんサッカーをして遊んだこと。僕の学校は勉強ばっかりじゃなくてほかのことも頑張ることを推奨する学校だったので、昼休みにどんどん遊べと言われた。今思えばたくさん運動したからこそ健康でいられたし、楽しさでストレスも軽減されていた。自分に合っていて中毒性のない息抜きを1つは持っておくべきだと思う。

● 受験生に一言
まず、周りにたくさん頼ること。どういう勉強をすれば良いか最終的に決断するのはあなた自身だが、その前にいろんな人に質問して(上手く利用して)正解に近い勉強法を選ぶのが合理的である。
そして、焦らず楽しんで勉強すること。どれだけ勉強しても合格まで不安はなくならないが、それは皆同じ。地道な努力を積み重ねていくしかない。だから周りを見て焦って無計画に突き進むのではなく、しっかりと自分の状況を把握して、今、何をすべきなのかを考え、最後までやり抜いてほしい。

● 試験を終えての心境
終了直後は、最後の理科でかなり手応えはあったものの初日の苦手な数学で大失敗していたので、受かるかどうか五分五分だなと考えたりしていたが、帰りの電車から、もし受かったらもう大学の受験勉強はしなくて良いのだと感じられてきて、不思議な気持ちだった。

● 京大に入ってよかったこと
様々な分野の先駆者の講義を受けられること。自分の興味のある分野の最先端の話を聞けるのはとても貴重な機会で、京大はその貴重な機会を得るチャンスが山ほどある。そのため、自分のしたいことを見つけるのにとても素晴らしい場所だと思う。

工学部:電気電子工学科

僕が京大を志望した理由は「近い」からです。もちろん物理的に近いという意味も含まれていますがそれよりも精神的に近いという側面がありました。物理的に近いからゆえいつも自分の視界には京都大学があり、自分の最も身近な大学となっていたのです。そして僕はいつのまにか「このとても近い大学に行きたい」と強く感じたのです。

そんな近い大学京大だったわけですが、僕は1年浪人して入りました。現役の時は適当な勉強ばかりしていました。基礎もなっていないのに応用問題をやったり、ゲームをしすぎたり。その結果見事に100点以上の差を付けられて不合格、さらに中期後期も不合格で浪人することになりました。高3は真面目に勉強したほうがいいです。自明ですが。浪人が始まってからは真面目に勉強しました。多分。やはり基礎から勉強することは大事です。確実に成績が伸びます。

しかしその中で時々気を落とすことや、やる気をなくすこと、成績が伸び悩むどころか下降することがありました。そんなとき僕のこころを救ってくれたのは一緒に浪人していた友達でした。友達が自習室にいるから自習室に行く。そんな気持ちで友達についていくことでどんな精神状態でも勉強時間を確保することが出来ました。そして共に高めあうことができました。確実にこれが合格につながったと感じています。受験勉強に必要なものはやる気を持った友達なのかもしれません。ある意味では「受験は団体戦」なのでしょう。僕はこの言葉はあまり好きではありませんが。ちなみにともに浪人していた友達も合格しました。友達と一緒に合格すると気持ちがいいものですね。

そんな浪人生活のなかで印象に残っていることは最後の冠模試でD判定をとってしまったことです。すごくへこみました。ここから現役生の追い上げがあることを考えると浪人でD判定の自分が合格することは絶望的に感じていました。しかし前期の模試の成績がよかったことなどを思い出し自分を鼓舞することで何とか切り抜けることが出来ました。

そんな僕が受験生に伝えたいことは『最後まであきらめるな』ということです。Googleで『浪人 D判定』と検索すると志望校を変えろと出てきます。そのほかにも世間は模試の成績が良くない自分に人の気持ちを踏みにじるかのように志望校を変えろと言ってくるかもしれません。そこであきらめてはいけません。実際ここにその状態から合格している人がいます。僕は試験本番でも数学は開始1時間で一問も完答出来ていませんでした。でも残りの90分でなんとか3完まで持っていくことが出来ました。最後まで決してあきらめてはいけません。そこまで頑張ってきた自分に絶対にいいことが起きるはずです。少なくとも僕にはいいことが起きたのですから。

工学部:情報学科

2018年度(平成30年度)入学者の合格体験記です。

ペンネーム:じぃ

◯志望動機
私が京都大学を志望したのは、高校に入学した時からです。学風に惹かれたという理由ではなく、単に学力的に目指そうと思ったという理由です。東京工業大学も候補ではあったのですが、京大は総合大学であるという点にも惹かれました。情報学科を選んだのはコンピュターやプログラミングに興味があったからです。

◯受験勉強
受験勉強において私が大切にしていたことは、京都大学に合格するための勉強をできているかを常に意識することです。偏差値では日本で一番の東京大学に合格したとしても、京都大学に合格できるとは限りません。大学入試の二次試験は大学ごとに作問しますし、センター試験の配点も大学ごとに決めるからです。だから私は、学校のテストの順位も全く気にしていませんでした。ごく普通の公立高校で、全科目総合で300人中100,200位台だったことがほとんどだと思います。ただ単にサボったことを、カッコよく書いている面も否めませんが(笑)
私はそれよりも、より受験に近い模試で、特に京大模試で、点数や順位を出せているかどうかを気にしていました。科目ごとの勉強の比重も、常に入試を意識していました。二次試験で数学と理科である程度の点数を取れないと、配点を考えると、京大理系に合格することは厳しいです。だから私は過去問も1年分ずつ全科目を等しく解くのではなく、数学と理科を、国語と英語の2倍以上の量は解きました。
教養を身につけることや一つの分野を深く勉強することを、決して否定しているわけではありません。むしろ大学に入学してから輝くのは、そのような人です。しかし、こと「受験」勉強においては、志望する大学に合格することが最重要な目標であり、そのために日本中の高校生が時に浪人をしてまでも勉強に励んでいるほどです。そんな闘いを勝ち抜くために、ある意味ドライに、合格できる勉強を意識してください。

◯印象的な出来事
私はセンター試験の2日目に、インフルエンザを発症しました。朝から少し気だるいなとは思っていたのですが、まさかインフルエンザだとは思っていませんでした。さすがに家に帰ってから緊張が解けたのか、一気にしんどくなり病院に行きましたが。受験の日の精神状態は、インフルエンザにかかっていても自覚しないぐらい異常なのです。結局なぜかこの日の点数は自慢したくなるほど良かったのですが、受験直前の大事な次の日からの1週間にほぼ勉強できないことは焦りました。何回も言われていますが、体調管理は大事です。

◯最後に
1年生の皆さん、英語を勉強してください。英語は受験に通用する基礎が、ほぼ1年生の間に身につく珍しい科目です。それゆえ、早くから自分で頑張って勉強したことが、後々の受験勉強を楽にしてくれます。
2年生の皆さん、まだ志望大学が固まっていなくてもいいので、興味のある大学の過去問や模試を解いてみてください。受験で必要な基礎の半分以上はもう身についているので、受験するときに辿りつくべきゴールと今からの道のりがある程度イメージできると思います。 3年生の皆さん、京大を志望する皆さんは恐らく優秀ですが、センター試験の勉強を舐めないでください。センター試験の結果が出て、志望校を変えた友人を何人も知っています。私の親友もそうでした。
京大で会えることを楽しみにしています。

農学部

農学部:応用生命科学科

〈はじめに〉
合格体験記、と言いたいところですが、私は現役時に京都大学に落ち、1年間の浪人を経て合格したので、これは半分不合格体験記です。受かった人の体験談ももちろん参考になると思いますが、落ちたからこそわかる、「これだけはしてはいけない」という失敗談もきっと受験生の為になると思い、執筆することにしました。これを読んだ受験生の皆さんの力になれば幸いです。

〈現役時〉
私は、現役時は京都大学工学部工業化学科を志望していました。夏の冠模試はB判定、秋の冠模試ではA判定を取ることができていたにも関わらず、合格最低点まであと2.81点で不合格でした。落ちた原因は次の4つだと思います。
● 塾に行っていなかったこともあり、長時間利用できる自習室が身近になく、あまり集中できない家で孤独に勉強していた。
→家で勉強できる人も中にはいるが、私はそうではなかった。勉強は周りに人がいると捗ることがよくあるので、集中できる自習室や静かなカフェなど、できるだけ外で勉強した方が良かった。
● 勉強方法が間違っていた。
→色々な問題集に手を出して、どれも中途半端、というよくないやり方で基礎がグラグラのまま、過去問をやりまくる、ダメな受験生だった。
● 入試本番の大幅な傾向変化・難化によってパニック状態に陥ってしまった。
→問題が難しいと感じた時は、周りのみんなも難しいと感じているはず。合格最低点も下がる。落ち着くことが大切だった。
● 模試で良い判定を取れていたことで慢心があった。
→いくら判定が良くても、模試で出る問題は全体のごく一部。私の場合、模試ではあまり出ない分野が苦手分野で、それが本番に出てしまった。

〈浪人期〉
自分が本当に興味のある分野、入試の配点と自分の得意科目などいろいろな面でもう一度志望学部を考え直し、京都大学農学部応用生命科学科を第一志望に変更しました。現役時はA判定を取れていたにも関わらず落ちたので、どうすれば自分が合格する可能性を限りなく100%にできるのかを考えました。それは次の2つです。
● 苦手分野をなくす
● いろんな参考書に手を出さず、これと決めたものを極める
その為に私は予備校を徹底的に利用しました。市販の問題集などはほとんど使っていません。予備校の授業をちゃんと聞き、テキストの予習復習を徹底的にやることで、いかに自分が現役時に中途半端な理解しか出来ていなかったのかを痛感しました。苦手だった物理・数学はみるみるうちに偏差値が上がり、受けた冠模試は全て冊子掲載されるまでになりました。浪人生は生活リズムの維持が大切なので、毎日7時間半は寝て、できるだけ毎日予備校に通い、夜9時まで自習室で勉強するようにしていました。その代わり、家に帰ったらYouTubeを見ても良い、など休憩の時間も取っていました。

〈各科目のポイント〉
● 数学:私は現役時数学が大の苦手でしたが、浪人してだいぶマシになりました。数学が苦手な人は、まず数Ⅲを得意分野にすることで得点が安定します。最優先は微積、差がつくのは複素数と二次曲線な気がします。色々な問題に手をつけるのではなく、基礎の反復練習が応用へとつながります。また、間違えた問題は、模範解答を考えた人の思考回路をたどって(分からない場合は誰かに聞くなどして)理解することが大切です。
● 理科:物理は、公式丸暗記は絶対にダメです。なぜその公式が成り立つのかの原理を理解することで、どんな問題にも対応できる力がつき、それほど演習量が多くなくても得点が安定します。化学は、有機を固めてから、差がつく理論化学(特に気体、平衡)をマスターすると良いと思います。どの大問でも最後の方は時間がかかり計算量が多いものが多いので、捨てるべき問題は捨てて、満点を狙わないことが大切だと思います。
● 英語:京大は英語の形式が毎年変化しているので勉強方法が難しいですが、単語を覚えることは大切だと思います。『鉄壁』という単語帳は単語数が多く、京大受験生で使っている人が多いので、周りに差をつけられたくない、という人にはオススメです。
● 国語:二次の勉強は模試の復習くらいしかしていません。自分の解答と、解答解説を照らし合わせることで、どうすれば加点ポイントを多く含む文章を書けるのかのコツが掴めると思います。共通テストは、模試で5割台を取ることもあり、点数が安定せず苦労しました。予備校の季節講習で自分に会う講師に出会えて、本番は8割を取ることができたので、どうしても苦手!という人は講習だけでも予備校に行ってみたらいいかもしれません。
● 社会:倫理政経選択でした。倫理は資料集を隅から隅まで読み込み、政経は過去問を解きながら間違えたところは適宜予備校のテキストに戻って覚える、という感じでやっていました。センター試験の過去問や共通テストの予想問題をとにかく沢山解くことが大切だと思います。

〈最後に一言〉
私は浪人して、現役時には考えられないくらい成績が上がりました。だから、受験生のみんなには、諦めることなく自分の可能性を信じてほしいと思います。そして、もしも受験に失敗した時に後悔しないように、やるべきことをすべてやったと自信を持って言えるくらい全力で受験勉強に向き合って下さい。応援しています。

農学部:地域環境工学科

2018年度(平成30年度)入学者の合格体験記です。

ペンネーム:朱雀王子

<京大を志望した理由とその時期>
私が京都大学農学部を志望したのは高校卒業後です。現役の時は九州大学工学部を受験して不合格になり、浪人することになりました。最初は九州大学に再挑戦することのみを考えて予備校で勉強していましたが、せっかく1年間勉強のみに集中できる環境にいるのだから目標を高く設定してモチベーションを上げて行こうと思い、京都大学を目指すことになりました。5月くらいに行われた河合塾のマーク模試でB判定を取ることが出来たので、自分が京大を受験する資格にあるのではないかと嬉しく思い、本格的に志望大学として設定しました。

<受験勉強の仕方>
ほぼ全ての教科に当てはまることだと思いますが、応用問題が解けないという弱点は基礎習得が徹底できていないことから来るものだと思っていたので、知識に穴を作らないことを意識していました。公式・定理はそのものを覚えるのみでは不十分で自分で証明できるものはその工程まできちんとマスターしておくことも大事です。オープン模試や赤本は自分に出来そうな問題から順番に複数回解いていました。あれこれ参考書に手を伸ばすのは良くないと思っている方もいるとは思いますが、あまり同じ問題を解きすぎると考え方そのものを覚えてしまって、解く際にあまり頭を使わなくなってしまうという状況を生みかねないので問題集は2、3冊使用する方が良いと個人的に思います。先生に質問する際には、単純にわからないから教えてもらうのではなく、自分の考え方がどうして間違っていたのか、その問題を完璧に解くために何が足りなかったのかを分析することが大事だと思います。

<受験期の印象的なエピソード>
特に私の場合は2回目の受験は失敗できないという思いが強かったので心身の健康を保つのが大変でした。私立大学受験の際も「ここで合格を確信できるほどでないと気持ちに余裕を持って京大受験できなくなる」という緊張感でホテルでは眠れず、食事も喉を通らず常に吐き気がするなどの状態になりました。センター試験は何事もなく無事に乗り越えたものの、京大二次試験ではホテルで熱を出して夜は眠れず、2日目の理科の時間に頭痛が最高潮に達し、途中で試験を辞退しようかと思ったほどでした。浪人生・現役生関係なく皆さんが受験するに当たって言葉にできないほど緊張が高まるかもしれませんが、自分なりに心を落ち着かせる方法を見つけて実践していくことが大事です。

<受験生に一言>
コロナ禍で受験勉強に遅れをとっているのではないかと不安に思っているかもしれないあなた、今、努力して勉強した先に楽しい大学生活はやってきます。不安なのは誰も同じなのでそれを絶対に克服するぞという強い気持ちで受験勉強に臨んでください。

<京大に入って良かったこと>
京大に入って良かったのは、やはり面白い人にたくさん出会えることです。友人に限らず教授にも面白い方がたくさんいらっしゃるので入学後、たくさんの人と話をして自分の視野を広げることが出来ます。皆さんも楽しみにしていてください。

農学部:食料・環境経済学科

2018年度(平成30年度)入学者の合格体験記です。

ペンネーム:ベン図

<京大を志望した理由と時期>
私は、高1の時から模試の志望校欄に京大を書いていました。もともと東大か京大と考えており、高1の夏に東大を見に行った際に「自分は東大ではない気がする」と感じて、京大に行けたらいいな~となんとなく思っていました。京大をしっかり意識し始めたのは、2個上の部活の先輩が京都大学に合格したことを知った、高2に上がる直前の時期です。あの京大に受かる人が本当にこの世にいるんだな、とそのときは思いました。

<受験勉強のしかた>
私は高1の前半でそれなりに成績が良かったことに甘んじてだんだんと勉強をしなくなっていき、成績もかなり下がりました。得意だった国語と英語以外は全て壊滅的で、京大とは程遠い状況でした。今から書くのは、焦って勉強し始めた高3の時の勉強法です。
数学は高3の春~夏にかけて、塾の数ⅠAⅡB範囲のテキストと、高校の数Ⅲの教科書の章末問題を解き直しました。秋以降は嫌いな数Ⅲをほぼ捨てて、ⅠAⅡBの難易度の高い問題に時間をかけていました。しかし今思えば、秋以降は覚えて慣れれば成績が上がりやすい数Ⅲの方を多く演習した方が、二次の得点率は確実に上がっていただろうなと思います。 理科(生物・化学)も、高3夏にかなり基礎から復習し覚え直しました。秋冬は標準~やや難レベルの問題を解き、12月頃からはほぼセンター対策のみでした。二次試験でも使えるよう、細部まで復習し理解することはずっと心がけていました。センター対策で基礎をがっつり固めると、京大の過去問も割と解けるようになっていました。基礎は本当に大事です。 また、二次の英語の和訳英訳や理科の記述などは自分では気づけないポイントが必ずあるので、可能であれば誰かに添削を依頼した方が良いと思います。添削で分かった自分の弱点や覚えにくい反応などは、二次の直前に見返せるように紙にまとめていました。この紙は、前日や当日の緊張している時に、自分を落ち着かせてくれたという点でもとてもよかったです。

<受験期の印象的なエピソード>
受験期、というか当日の朝の話です。二次試験の受験会場に行くバスの中で、私の周りのほとんどの受験生は単語帳や参考書を読んでいましたが、私は外の景色を見ていました。もちろん余裕で受かると思っていた訳ではなく、過去に車内で本を読んで酔ってしまったことがあったからです。周りが復習している中自分だけしないのはとても怖かったですが、その判断は正しかったと思います。受験勉強中も当日もそうですが、「自分が今やるべきことに集中する」というのは大切です。

<受験生に一言>
自分が受験生の時は、受かるのは本当の天才だけだと思っていました。ですが私のような高3で基礎を固め直すレベルの人間でも入れています。自分みたいなのが受かるわけない・・・と思う時もあると思いますが、それでも心のどこかでは「自分は京大に入れる」と信じていてください。そのことが、いつか「もう無理だ」と気が滅入ってしまったときにも進み続けるための原動力になるのではないかと思います。
あと、京大には楽しいと思えることがどこかに必ずあります。ありふれた表現ですが、これに尽きます。

3月に皆さんの顔が喜びに溢れていることを願っています。頑張ってください。

農学部:森林科学科

2021年度(令和3年度入試)受験生向けの内容です。

ペンネーム:Luna

私は、これといった得意教科も秀でた才能もないいたって普通の高校生でした。だからこそ、この合格体験記を通して、京大受験に不安を抱いている人に少しでも勇気をあたえられるのでは、と思っています。

 まず、私が京大を意識し始めたのは、高校1年の終わり、二個上の部活の先輩方が京大に合格する姿を見たときでした。そのときは漠然と京大に行きたいという思いだけで、学部などは全く考えていませんでした。そんな状態で二年も後半になり、そろそろしっかり進路を考えないといけないということになって、京大を志望することを決めました。明確な理由はなかったですが、森林に興味があったので、森林科学科がある近くの大学の中で一番レベルが高いところだったというのが大きかったように思います。  私は3年の8月半ばまでほぼ毎日部活をしていたので、他の人とは受験勉強のスケジュールが違いました。京大を意識し始めたあたりから、授業内容をしっかり理解して復習をすることを心掛けてはいましたが、定期テストや模試の成績は、京大志望と口に出すことすらはばかられるようなもので、部活引退までは成績が上がる気配のないまま、授業の予習復習に追われる日々でした。部活を引退してからようやく本腰を入れて受験勉強を始めました。しかし、当然のことながら周りからは大きく遅れをとっているうえに、自分の持っている学力があまりにも低いことに気づき、焦りました。そこで、最低限やるべきことを明確にし、それをやりきるための作戦を練りました。また、二次型に弱かったので、センターで少しでもアドバンテージを得るべく、10月ごろからかなりしっかりとセンター対策をし始めました。周りが二次対策に精を出す中、センター対策をするのは勇気が要りましたが、センター対策と基礎固めを兼ねることで効率よく復習ができ、二次対策につなげられたと思います。センターが終わった後には、あとどれくらいとれば受かるのか、私の場合は例年の合格者平均を基準に計算し、二次の目標点数を定めました。そして、これだけは完璧にやり抜く、というものを決め、ひたすらそれをやり抜きました。過去問は7年分時間を計って解き、学校の先生に添削してもらうようにしていました。入試の日までに納得いくほど勉強できたかといわれると微妙なところでしたが、少ない時間でできることはやったのだと言い聞かせて本番を迎えました。

最後に、これから受験を迎える皆さんへ。私のような人が京大に受かったのはもはや奇跡としか言いようがありませんが、逆に言えば、努力で奇跡を起こせるのです!ただ、ずっと100%自分を追い込むのは不可能なので、自分なりのがんばれる、やる気が出る考え方を見つけてみてください。私は、周りに置いて行かれているという焦りが募っていたとき、「私がどれだけ周りより低い点数を取ろうが、私自身の点数が目標点数に達してさえいれば受かるんだ」という発想の転換をすることで一気に気持ちが楽になりました。ものは考えようです。気負わずに、うまく自分をコントロールして、努力した者が報われると思います。頑張りすぎず、頑張ってください。

農学部:食品生物科学科

● 京大を志望した理由とその時期
 私が京都大学の農学部を志望したのは、高校卒業後の四月でした。主な志望理由としては現役時代に大阪大学に合格できなかったことにより阪大に苦手意識を持ってしまったこと、とりあえず高い目標を立てようと思ったことがあげられます。模試で自信を持って受験に突っ込めるような成績を取ったこともなく、出願の時も不安だらけでしたがどうしても志望を下げたくない、後悔したくないという思いから京大を受験しました。

● 受験勉強の仕方
11月頃までは基礎をしっかりやろうという意識で二次試験に必要な科目を全体的にやっていました。現役の時に阪大、京大の過去問をそれなりに解いていた都合上、残りの過去問は共通テスト後まで温存しようと思っていたのでこの時期は通っていた河合塾のテキストの予習と復習をメインに行いました。このときの学習の中で最も意識していたことは「簡単な問題をいかに落とさないか」でした。私は勉強へのモチベーションがかなり低い方で、できるだけ楽にいい点が取れるようになりたいと考えていたため、よく聞く受験の定番フレーズである「わからないところを残さない」を実行してしまうと身が持たないと感じ、合格者の正答率も低いような難しい問題はほとんど復習せず、ベタな問題の解答方針やちょっとマイナーな知識を覚えることにリソースを注ぎました。解けなかった問題が解けるようになるべき問題なのか、捨てていいものなのかを判断し、前者であれば、すぐに質問、復習を行うことも意識的に行っていました。
また、合格最低点で受かるためにはどの科目でどのくらい取ればいいのかということも意識して勉強していました。私の場合、数学と物理は4割を超えればいい方といった具合だったので、数学一問分の価値がある古典はおろそかにできない、試験中は物理より化学に多めに時間をかけるといった風に考えていました。もちろん、苦手科目も本番で6割取れるように手を抜いてはいなかったのですが、終わってみればどちらも本当に4割程度だったので、自分の能力の正確な分析は重要だと思います。

● 受験期の印象的なエピソード
 二次試験初日終了後、私はあまりの数学の不出来さに絶望してイライラしていました。それだけでなく、今年の問題が比較的簡単だったことには気づいていたので周りの不出来を期待することもできずただひたすら沈んでいました。そんな折りの帰りのバスで後ろの席にいた理学部か農学部を受けたであろう現役の人が「今年は簡単だったから数学は8割取れてるといいな」といった風に話しているのが聞こえました。自分と正反対であったため落ち込んでしまい、頭を冷やすため早めにバスを降りて20分ほど歩いてホテルへと戻りました。今となってはその人と再会し、談笑してみたくもありますが、当日は心の底から憎たらしく思ったことを覚えています。皆さんは他者に惑わされることのないよう自らの心を強く、前向きに保ち続けることを意識してください。

● 受験生に一言
 本番は孤独にならざるを得ない受験ですが、それ以外の場面でいかに人とのつながりを持つかが重要だと思います。深刻な相談はできずとも、しょうもない雑談ができる程度の相手が一人いれば精神的にかなり楽になれると思います。頑張ってください、健闘を祈ります。

農学部:資源生物科学科

● 京大を志望した理由とその時期
私が京都大学で学びたいと思うようになったのは、大学一年生の夏休みでした。もともと海洋生物に興味があったのですが受験に失敗し、当時は妥協して教養学部に通っていました。しかし去年はコロナ禍で大学生活が制限されそこで新しく見つけた目標すらも実現が不可能になったため、自分が本当は何をしたいのか、そのためには何が必要かを再び検討した結果、再受験で京大を目指すことを決めました。

● 受験勉強の仕方
ここでは科目別に私が行った対策とその他注意すべき点について書こうと思います。英語と国語は多少得意だったので、そこまでしっかりとした対策はしませんでした。ただ、英作文と現代文の読解は継続が大事だと考えていたので、定期的に予備校の講師に添削してもらっていました。一方、数学と理科は理系であるにも関わらずあまりできなかったので、時間のほとんどを費やして対策しました。どちらも11月までは予備校のテキストの予習復習を丁寧に行い、問題の解き方を身に着けました。少し曖昧な表現になってしまうのですが、ただ解法を覚えようとするのではなく、それらをどのような発想から運用するのかという解き方の部分を身に着けることが必要だと思います。12月以降は身に着けた解き方を実践しつつとにかく過去問を解いていました。特に理科は可能な限り昔の問題まで遡って解いてみるといいと思います。また、これはすべての勉強について言えることなのですが、目標タイムを決めたうえで時間をはかって問題を解いた方が良いと思います。その方が試験への不安などの余計なことを考えずに問題に集中できますし、多少の緊張感をもって解くことができます。最後に注意すべき点ですが、特に浪人生はずっと一人で勉強するのは避けましょう。個人差はあると思いますが受験のストレスは本当にすごいので、仲のいい友達と電話するまたは予備校の友達と話すなどして気を紛らわすと良いと思います。

● 受験期の印象的なエピソード
かなり大きな出来事だったので同じような経験をした方も多いと思いますが、二次試験の一週間ほど前に大きな地震に遭いました。結構被害が大きかったようで、新幹線が復旧の見込みがないまま運行停止になってしまいました。結局二次試験直前まで新幹線は復旧せず、京大までは車と特急で向かうことになったのですがこれがかなり大変で、京都に着く頃には少し体調が悪くなっていました。余裕をもって試験の二日前に京都に到着していたので何とか立て直しましたが、一時は本当にどうなるかと思いました。これはあまりにも極端な例かもしれませんが、遠方から受験する人は早めに京都に行って体調を整えておくのも選択肢の一つだと思います。

● 受験生に一言
ほとんどの人はどうすることもできない不安に苛まれながら受験期を過ごします。私も合格を知るまでその不安に苦しんでいました。その不安を受け入れたうえで目標だけは見失わないように頑張ってください。努力はおおむね報われます。

特色入試合格者体験記

医学部:人間健康科学科

特色入試のポスターを初めて見たのは高校1年生の時だったと思います。高校の廊下に貼ってありました。当時は京大なんて絶対に行けない、ましてや特色入試なんて自分には…と、きちんと目に留めたことはありませんでした。科学オリンピックや生徒会長のような目立った実績はないし、自分にはとても遠い世界だと思っていました。それが一転して特色を受けようと思ったのが高校3年生の6月です。学年集会で、自分が本当に行きたい大学であるのならば総合型選抜や学校推薦型選抜も積極的に受けるといいだろう、という趣旨の話を聞いたことに始まります。その頃、自分の第一志望は京都大学、学部も昔からずっと行きたいところがありました。この学年集会での話を聞いて、ちらりと特色入試のことが頭をよぎりました。なんとなく気が向いて、もう一度特色入試のポスターを見てみると、そこには「意欲買います」の文字が。実績も才能もないけれど、学びたいという意欲なら負けない。そう思った私は学校の先生にも相談して、最終的に特色入試を受けることを決めました。ただしあくまでも特色入試は受かったらラッキー、メインは一般入試であることは変えませんでした。よって特色入試対策として行ったことは少なく、一般入試勉強の息抜きに特色の過去問を解くような形で進めました。特色入試の一般入試との両立の中で一番大変だったのは「学びの設計書」の執筆です。自分と向き合い、将来について具体的に考え、そしてそれを言葉にしていく作業は本当に有益な時間ではありましたが、じっくりと練る分、かなりの時間も要しました。書いたものは学校の先生に何度も添削していただきながら完成させました。私はこの執筆作業に9月のひと月分をすべて費やしました。もう少し早くから始めても良かったかもしれませんが、夏休みは一般入試勉強で忙しく、特色入試の準備までは手が回りませんでした。一次試験合格通知を受けてからは、二次試験の論文試験と面接試験の対策をしました。具体的には論文試験の過去問は時間を測って解き、分からなかったところは学校の先生に質問して添削していただきました。過去問は二年分解きました。面接試験は学校の先生に協力していただき、一度練習をしました。何が聞かれるのかといった情報が全くなかったため、面接にはあまり時間をかけず、基本的な所作を教わる程度でした。二次試験は、前日に一人で京都入りしました。試験は土日だったので、金曜日に学校を早退して向かったのですが、ちょうどその時期は他の大学の総合型選抜を受ける友達数人も入試の時期だったので、お互いに応援してパワーをもらうことができました。前日は受ける学部に関連した英単語と小論文によく出るテーマ集を読んで、勉強もそこそこに早く寝ました。しかしながら当日はとても緊張して手汗でシャープペンシルを宙に舞わせるという失態をおかしました。また面接では予想外の質問ばかりで動揺してしまい、もう駄目だと思って教室を出る前後には気がついたら泣いていました。そんな私でも合格をいただけたのですから、これを読んでくださる皆さんはきっと大丈夫です。健闘をお祈りしています。

教育学部

ペンネーム:み 性別:女

志望理由、時期私は高一の頃から多様な活動に挑戦するよう心掛けていました。その頃から特色入試を視野に入れてはいたのですが、やはり迷いもあって正式に受験を決めたのは高三の夏でした。特色を志望した理由は、これまでの活動を鑑みたときにこれほど自分にぴったりな入試はないと思ったからです。そして何より、そうした実績に裏打ちされた自身の「特色」を京大に評価してもらいたいという気持ちが強くありました。試験対策・学びの設計書教育学部の特色入試は、一次試験が学びの報告書・設計書などの書類審査。二次試験が課題、口頭試問、面接。最終試験が共通テストです。私は特に、一次試験の対策に力を入れました。学びの報告書・設計書の執筆に加え、これまでに書き上げた論文の手直しや、出場した大会の資料収集をしました。自分がこれまで何をしてきたかを振り返り、これから何をしたいかをじっくりと考える良い機会になったと思います。受験時の過ごし方二日とも誰よりも早く受験会場に着いてしまい暇だったので、のんびり時計台の資料館みたいなところを見ていました。直前に詰め込む知識もないし、面接なんて恐怖しか無かったので精神にゆとりを持とうと思い特に何もしませんでした。受験生へのメッセージ特色は枠が狭い上に情報も少なく、志望するには勇気が要るかもしれません。私自身「自分には大した実績もないし無理かも…」と何度も自信を無くしました。提出書類に時間を割いた分周りより一般入試の勉強ができず、模試の成績が下がって不安になったこともあります。ですが、自分の強みを活かし、大学での学びに繋げる良い機会です。自分だけの「特色」で勝負できるこの入試に魅力を感じた方は、ぜひチャレンジしてみてください。

教育学部

● 特色対策をはじめた時期
学びの報告書・設計書について、受験を決めた高2の春頃から高3の春頃までは京大教育学部でしか学べないことは何か、自分がそこでどんなことを学びたいのかをなんとなく考えたり情報収集をしたりしていた。高3になる春休みに一度書類を書いてみてしばらく放置し、夏休みにもう一度書きなおした。書類の提出が10月上旬だったので、9月中旬に夏休みに書いたものを軽く書き直して高校の先生に見てもらい、アドバイスをもらいながらさらに4回ほど書き直して提出した。
筆記試験については、高2の2月から添削してもらえる通信教材で小論文対策講座に申し込み、毎月1回自分の考えを文章にする練習をして慣れるようにした。高3の夏頃からは一般入試に向けた勉強の息抜き程度に、新聞記事を要約してそれに対する自分の意見を書くことをやっていた。過去問は2回分京大のホームページに載っていたので高3の春と、試験直前の11月にやってみた。
口頭試問については高3の9月頃から3回くらい、高校の先生に模擬面接をやってもらい、アドバイスをもらった。

● 試験対策、学びの設計書
中学・高校時代にどんなことをやってきたかを書く学びの報告書では、活動内容を詳しく説明するというよりもそれを通して何を学んだか、自分がどう成長したのかを書くことを心がけた。志望理由、大学在学中に何をしたいか、大学卒業後に何をしたいかを書く学びの設計書ではこの3つの内容について一貫したストーリーが見えるように書いた。この2つの書類は書く分量も多く、口頭試問で30分ほど書いた内容について深掘りされるので自分のやってきたこと、これからやりたいことについて語れるくらいの情報量を持っておく必要があると思う。私は将来やりたいことを見つけたきっかけが高校のときにある講演を聞いたことだったので、学びの設計書を書くにあたってそのときに講演されていた先生に連絡をとり、より深い内容を教えてもらった。また自分が将来やりたいことに関連した本を勉強の合間に読んで、この内容についてはほかの人に負けないといえるくらいの知識や情報を得るようにした。そしてアドミッションポリシーや大学案内、京大の先生のインタビュー記事などを何回も読み、京大の教育学部でしかできないことは何か、京大教育学部はどんな学生に来てほしいのかを考え、自分がなぜ京大教育学部に行くべきなのかということを書く上で活かした。

● 受験生へのメッセージ
私は1回目に学びの設計書・報告書を書いたときには欄の半分も埋められず過去問も解くのに制限時間の倍くらいかかったり、2次試験では緊張しすぎて胃が痛かったりして自分が京大の特色入試に受かるわけがないと何度も思った。しかし自分のこれまでを振り返りこれからどう生きていきたいのかをしっかり考える機会はなかなかないし、京大の先生に高校生の考えや将来についての話を聞いてもらえる機会もなかなかないと思うと合否にかかわらず楽しむくらいの気持ちで受けるのがいちばんいいと思えて落ち着けた。これから特色入試を受ける人にも受験を楽しんでほしいと思う。

医学部:人間健康科学科

2020年度(令和3年度)入学者の合格体験記です。

ペンネーム:こたつむり 性別:女

● 学びの設計書について
この学びの設計書は、書類審査だけではなく二次試験の面接でも使われるとても重要なものです。私は約3000字だけの文に、自分がいかに強い意志と確かな目標を持って将来設計をしているか、どんな姿勢で入試に挑もうとしているかを素直に詰め込みました。何度も修正しながら書き上げた思い出があります。ここで嘘を書くと面接でボロが出ると思います。受験生には嘘偽りのない自分独自の学びの設計書を作成してほしいと思います。

● 試験の思い出
人健は小論文と面接を二次試験で行います。私は小論文より面接の方が思い出深いです。私の受験した看護コースの面接室は3部屋あったのですが、私が入った面接室に、高校2年生の時にゼミを見学させていただいて唯一知っていた教授がいらっしゃったのです。その教授が面接官になる確率などわずかであるにもかかわらず、面接室に座っていらっしゃるのを見てとても驚きました。こんな偶然があるのだと感動を覚えました。

● 受験生へのメッセージ
大学入試というのは受験生の今後の人生を左右するほど重要なもので、今までに無い緊張感があります。どれだけやってもまだ足りない、合格しないのではと不安に思うかもしれません。しかし、多くのストレスを抱えながらも、それぞれの環境下で、合格するために自分ができる最大の努力を精一杯しているはずでしょう。その努力を発揮することができれば合格は自ずと近いてくると思います。そして、特色入試はその努力を発揮できる1つの機会です。特色入試の受験を検討している受験生には、ぜひそのチャンスをつかんでほしいと思っています。健闘を祈っています。

医学部:医学科

2020年度(令和3年度)入学者の合格体験記です。

ペンネーム:R.T. 性別:女

● 試験対策
医学部医学科の小論文試験は理科の記述問題なので、特色入試の過去問2年分に加えて論述系の問題集を解き、論理的で厳密な表現ができるように演習を重ねました。過去問の傾向から化学は生化学寄りの問題が多く出題されると予想し、重点的に対策しましたが、実際の問題は分野がかなり異なっていました。書類作成と面接対策は入試だけでなく今後に活かせると考え、力を尽くしました。医学関係の基礎知識や現状の問題点などの情報を集めて常に頭に入れ、自分の考えをしっかりと持って自分の言葉で伝えられるように努力しました。TOEFLについても同様に今後を見据えて頑張りました。

● 特色入試で良かったこと
書類作成や面接対策を通じて、医師を志す理由や自分の適性、将来進みたい分野などについてじっくり考え、改めて決意を固める機会を持てたのが一番良かったことだと感じています。また、医学部は結果発表がセンター試験の翌日と早かったので、入学までの時間を有意義に使うことができました。

● 受験生にひとこと
入試で出題されることはこれから学ぶことにつながることばかりですので、深くよく勉強して自分の考えを持つようにするといいと思います。自分の進みたい道についてじっくり考え、思考の軸を持っておくと、ディベート形式の面接でも一貫した意見を言えるのではないでしょうか。また、私のときは待機する場所が寒かったので、コートを脱いだ状態でもあたたかい服装をしているといいと思います。受験まで体調管理には気を付けてください。。

教育学部

2020年度(令和3年度)入学者の合格体験記です。

ペンネーム:かのん 性別:/女

● 志望理由・時期
私が特色入試を受験したのは、中高とかなりアクティブに多岐にわたる活動に携わらせてもらっていて、学業面だけでなく自分の経歴や人間性を評価し、認めてもらいたかったからです。春頃から特色の志望は考えていて、学びの報告書、設計書の内容を意識して過ごしていました。具体的に着手したのは夏の後半からです。とはいえ、特色入試は自分の強みを活かす一つのチャンスと捉え、一般入試の受験勉強も並列して取り組んでいました。

● 試験の形式・雰囲気
教育学部の場合、一次試験が学びの報告書・設計書などの書類審査。二次試験が課題、口頭試問、面接。最終試験が、センター試験という流れ。課題は英文を含む十程の資料から、英文要約600字、英字資料読み取り説明300字、資料読み取り小論文、資料を踏まえ自分の考えを述べる小論文の四題(過去問を見るとよくわかると思います)。口頭試問は、その場で課題文が出され、自分の考えを述べる。面接は、一次書類の内容を中心に質疑応答。どちらも三対一で、30分。雰囲気は温かく、受験生同士も待ち時間に和やかにお話ししました。入学後も受験の時話したことを懐かしむなど、仲良くしています。

● 受験生へメッセージ
自分の強みを理解し、それを京都大学で、あるいは社会で、どう活かしたいか具体的に考え、どうしても京都大学で学びたいという強い意志を持つことが大切だと思います。私としては、自分の今までとこれからについて深く考えられた、自分自身を見つめなおす良い機会にもなりました。一般受験勉強に加え、特色入試の為の勉強をするのは大変ですが、大きなチャンスを活かすと良いと思います。

経済学部

2020年度(令和3年度)入学者の合格体験記です。

ペンネーム:じゃんぷ 性別:男

● 試験対策、始めた時期、一般との両立
論文試験の対策は、高校の進路指導室にあった特色入試の前身といえる論文型試験の過去問を11月から始めて13年分解きました。京大の論文入試は極めて分量が多いですが、過去問演習で慣れることができます。私は初めて過去問を解いた時は3時間の制限時間に対し9時間かかりましたが、本番では15分余らせることができました。週に1~2回ほど解き、本番直前の1週間は一般入試の勉強はストップしてひたすら過去問を解いていました。

● 受験時の過ごし方
前日はホテルから大学まで実際に行ってみて当日の流れをシミュレーションし、その後予備校で今まで書いてきた論文を見直していました。当日は教室に入ってから試験開始までの間、大量の記述に耐えられるように持参した参考書をノートに書き写していました。試験中は過去問演習のときの時間配分と大きく外れていないかとこまめにチェックしながら、答案のクオリティーとスピードのバランスをとることを意識しました。

● メッセージ
経済学部の特色入試は出願条件が他学部と比べてゆるく、挑戦しやすい入試であると思います。 受験は苦しいですが、乗り越えてみればあっという間の濃い期間になっているはずです。全力で走り抜けてください。特色入試に挑戦されるみなさんを応援しています!

工学部:情報学科

2020年度(令和3年度)入学者の合格体験記です。

ペンネーム:L: Painting Tree 性別:男

● 試験対策・始めた時期・一般入試との両立など
高校時代プログラミングを嗜んでいた縁で推薦入試のことを知り、高3の夏くらいに受けることを決めました。特色の試験対策を始めたのは書類提出締め切りの1か月前です。書類に関しては、先生の意見をもらいながら作成、修正しました。面接に関しては、先生に面接相手をしてもらい、受け答えの練習をしました。最初はほとんどしゃべれませんでしたが、慣れることで自信がつき、できるようになりました。 一般入試との両立に関して、そもそも家に帰ると勉強はできず、課題ぐらいしかできなかったので、その余っていた時間を使って特色の対策をしました。

● 試験の形式・雰囲気
二次試験に比べて簡単な英語、数学、情報の口頭試問がありました。全員集合時間と解散時間が同じであるので、待ち時間がかなりあります。 面接途中に一番左端の顔を伏せていた面接官が急にメガネを取って横の面接官と会話していたのがめっちゃ怖かったです。

● 受験生へのメッセージ
受験勉強めんどくさい、辛い、と思ったらぜひ学術オリンピックに参加してみてはいかがでしょうか。地理、情報、言語学オリンピック、などあまり知られていないものもあるので、ぜひ調べてみてください。出るだけでかなりいい思い出、経験になると思いますし、好成績を残すことができれば特典がいろいろついてきます。 皆さん頑張ってください。

総合人間学部

2020年度(令和3年度)入学者の合格体験記です。

ペンネーム:うぇる 性別:男

● 試験対策・始めた時期・一般入試との両立など
特色入試は形式が独特で総人は小論文の対策と理科4科目と数Ⅲをしなければなりません。僕の高校ではたまたま理科を全て学んでいたので特に特別な対策はしませんでした。小論文は要約の力があって、その場の問題に柔軟に対応できれば大丈夫だと思います。あとは、志望理由書は自分と向き合う良い機会なのでしっかり時間をかけて推敲するのが良いと思います。

● 試験の形式・雰囲気
試験当日は人数の多さと倍率に圧倒されましたが、逆にそれで吹っ切れて自分のおもしろさを出そうとマインドが切り替わったのが振り返ってみるとよかったかなと思います。

● 受験生へのメッセージ
特色入試はボーナスステージ的なイメージなのでチャンスが一回増えると思ってチャレンジするのも良いと思います。過去問にさらっと目を通してあとは半分取れば受かるというぐらいの心持ちで頑張ってください。

農学部:資源生物科学科

2020年度(令和3年度)入学者の合格体験記です。

ペンネーム:ドンコ 性別:男

● 学びの設計書について
ヒガシシマドジョウの研究等、高校で取り組んだことを詳細に書きました。志望動機や大学入学後・卒業後の将来像は、募集要項、求める人物像、アドミッションポリシーをよく確認し、それに沿うように書くことが大切だと思われます。また、高校在学時→受験時→大学入学→大学院・卒業のストーリーを一貫させることも重要かもしれません。学びの設計書は学校の生物科の先生に入念に添削して頂きました。

● 試験の形式・雰囲気
資源生物科学科の試験は面接のみですが、かなり厳しいものだと思います。まず、試験会場に入室したら教授がずらりと並んでいる光景を目の当たりにします。また、質問の中身も非常に専門的なものが多かったです。対策として、自分が研究してきた事柄や研究したいと考えている分野の専門的知識の確認が必要かもしれません。また、面接練習はなるべく複数の人に、厳しめにお願いするといいと思います。

● 受験生へのメッセージ
特色入試は、一般入試では測ってもらえない、高校で取り組んできたことや大学でコレが やりたいという熱意を汲んで下さるものです。必死に頑張っているあなたなら合格です。案ずるな受験生!

文学部

2020年度(令和3年度)入学者の合格体験記です。

ペンネーム:カオナシ 性別:女

● 試験対策・始めた時期
高3の8月に受験を決め、学びの設計書は8月から、小論文対策は11月頃から準備を始めました。小論文の対策は、過去問に加えて、課題論文の問題集を解き添削してもらうというのを繰り返しました。また、私は英語の長文速読、要約が苦手だったので私立大学の長文を読んで要約をする練習を毎日やりました。文学部は学びの設計書に基づく論述問題が出ると思うので、直前は学びの設計書を読み込むのが良いと思います。

● 一般入試との両立
ぎりぎりに特色入試の受験を決めたこともあり、余裕はあまりなかったのが正直なところです。特色入試の勉強も一般入試に役立つだろうと思い、特色入試直前は特色入試対策に時間を割きました。センター試験対策も同時並行で進めながらも特色入試が終わってから本格的に始めました。

● 受験生へのメッセージ
特色入試の対策と一般入試の対策、両方をすすめるというのは時間的にも精神的にも大変でしたが、今となってはなんだかんだ楽しみながらやっていたのではないかと思います。受験を決めた人は、大変だとは思うけど楽しみながら頑張ってほしいです。

薬学部:薬科学科

2020年度(令和3年度)入学者の合格体験記です。

ペンネーム:ぴ 性別:女

● 学びの設計書について
心がけたことは活動内容を詳しく書きすぎないことです。もっと詳しく話を聞きたいと思ってもらえるように活動内容をざっくり書き、私自身がどのように成長したかについて書きました。志望理由は京大薬学部に本当に通いたいと思っていないと書けません。自分がなぜ京大薬学部にこだわるのかについてその良さを書き出し整理しました。自分の意思を再確認できたことが良かったです。将来については正直専門知識なんてこれっぽっちも持っていなかったので自分が思う大学生活でやりたいことについて書きました。今見直したら本当に浅いことしか書いていなくてびっくりしました。

● 試験の思い出
筆記試験はとにかくすべての問題の答案を8割以上埋めることだけを考えていました。どれだけ問題に取り組んで自分の意見が書けるかを問われていたのかなと思います。面接は緊張しますが、特色入試なんて人生で1回しかないので楽しもうという気持ちで挑みました。1回目の面接が終わってゆっくりしているともう一度呼び出されてびっくりしたのを覚えています。まさか面接が2回もあるなんて思いもしませんでした。しかし、2回目(面接官は違う)の方が逆に落ち着いて話せたという記憶があります。

● 受験生へのメッセージ
特色入試を受けると自分を見直す機会になるのでより一層受験勉強に身が入るし息抜きになります。準備が大変だとは思いますが特色入試を受けて良かったと今は思えるので頑張ってください。

理学部

2020年度(令和3年度)入学者の合格体験記です。

ペンネーム:さる 性別:男

● 受験時の過ごし方
関東から1人で2泊3日の受験だったので、できる限りいつもと同じ生活をすることを心掛けました。前日の夜に京都に着いてからホテルで好きな動画を3時頃まで見て、朝6時頃に起きて軽く散歩をして目を覚ましてからご飯を食べて会場に向かう。受験前日としては適さない時程かもしれませんが、あえて早く寝たり動画を見ないようにしたりすることで逆に緊張感が高まってしまうと思うので、いつもと同じ日常を送ることを重視したことがよかったと思います。

● 合格・合格後について
合格したときは、とてもうれしくてタブレットを投げた記憶があります。合格が決まってからはすぐに京都に向かい、家を決めました。特色入試のメリットの1つとして、(法学部以外は)一般入試が始まる前に合格が決まるので、入学準備が早く始められることが挙げられると思います。特に1人暮らしをする人は、家具家電にキッチン用品、自転車や洗濯用品、日用雑貨に至るまで買わなければいけないものは想像以上にたくさんあるので、少しでも早く動き出すことが大切です!

● 受験生へのメッセージ
特色入試と聞いてワクワクする方、その気持ちを大切にそのまま全力疾走で挑戦してください!特色入試と聞いて少しひるんでしまう方、周りの人たちも多くは同じ気持ちです。自分の実力を出せるように日ごろから意識していくといいと思います。京都大学で待っています!!

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